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優しさと愛しさと……
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ナカに受け入れるのはそんなに辛くなかった。
この間挿れたっていうのもそうだけど、何より冬夜がちゃんと慣らしてくれたから。
最初のうちはゆっくりだった抽挿も、いつの間にか速くなっていた。軋むベッドに身体が跳ねる。
腰に負担が掛からないように、と敷いてくれたクッションも、何気ない冬夜の優しさ。
そういえば、アレしてない。
冬夜から与えられるばかりの快楽と優しさの雨の中、僕はしばらくしていない行為を思い出す。
それは僕と冬夜だけの愛の証。僕が冬夜にあげられる、たった一つかもしれないもの。
「ねぇ、冬夜。血、吸ってもいいよ」
自分から誘うのはなんだか照れくさくて、恥ずかしくて。素っ気ない言い方になってしまう。
それに加えてわざと僕は喘ぎの合間にそれを入れた。聞こえなかったらそれでもいい。
耳の良いヴァンパイアには、ちゃんと届いたみたいだけど。
驚いた顔で固まって、それから嬉しそうな顔に変わったから。眩しくなるようなキラキラした笑顔に。
「ウリエラから誘ってくれるなんて嬉しい。どこからがいい?」
どこから?
「腕……とか?」
「ふぅん。腕な。分かった、いっぱい跡つけてやるよ」
腰の動きを再開しながら、僕の腕に牙をたてる。
久しぶりのシャープな痛み。
無理やりこじ開けられたそこからは、真っ赤な鮮血が溢れる。
ジンジンと熱いのは痛みのせいか僕の血が熱いせいか。キスマークよりも背徳的で、官能的な跡を、冬夜が残していく。
キツイお酒に酔ったように、どこか恍惚とした表情で、彼は僕の血をすする。
あぁ、彼は僕から離れられない。
刹那、強烈な絶頂が僕を襲った。
中がキュウと締まり、冬夜の姿をよりくっきりと感じる。
「な……どうしたんだ…っく。……へぇ」
突然の刺激に顔を顰め、僕の腕から唇を離した冬夜。その視線は、僕の股間へと向けられる。
「ウリエラはもう、何も出さなくてもイけるんだな。女みたいに」
へ?何も出さなくても?
そう言われては自分で確認するしかない。大きな絶頂の余韻に目を動かすのすら億劫だったけれど、そこに視線を向ける。
「なん……で?」
ちゃんと出たはずなのに。
ちゃんと僕はイったのに。
そこはダラダラと透明な液体を流し続けるだけで。まだふるふると震えていた。
「なんで?まさか……病気?」
思い当たって恐怖を感じる。
”そういう”病気だったらどうしよう?あのおっさん達にうつされてたら?
それを冬夜にうつしてしまっていたら?
「っはは、心配しなくても大丈夫だって。病気じゃない。ウリエラの身体が、俺のために女の子になってくれようとした証」
適当にはぐらかされたような気がする。
でも、本当に大変な病気だったら、流石に……その……僕の中にあるヤツもこんなに硬度を保ってないよね、多分。
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