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天使は戦う
神の子に害なす存在を抹消し、神の憂いを晴らすために______
’’大財閥、御門家が居を構えるこの街に、吸血鬼が出るらしい。神がその御心を痛めておられる。お前が行って来い。’’
つまりヴァンパイアを殺せ。
それが天使大学を主席で卒業し、神官庁のエリート中のエリートが集う部署、戦天使に配属された僕の最初の任務。
そのヴァンパイアは町外れのバーを狩場にしているらしい。
これは僕にとって好都合。
酒場は情報交換の場でもある。そこならきっと、僕の探しているモノも見つかるかもしれない。
早速下界へとむかう。
僕は例のバーで、そのヴァンパイアを待つことにした。
奴は絶対来る。腹を空かせた獣は、目の前のごちそうには抗えない。
そう踏んでいた。
酒はあまり好きではなかったけど、酒場に来て酒を飲まないのはいかがなものかと葡萄酒を注文した。吸血鬼を狩る自分が、その前に神の血を飲むとはなんとも奇妙な気分だった。
注文ついでにマスターにある人について尋ねた。しかし、これといった情報を得られなかった。まったく、彼はどこに行ったんだろう。この僕をおいて…。
カラン……
そのとき店のドアが開く音がした。
来た。
人目につく場所で始末するのはご法度。まずは僕が、今日の夕飯に選ばれることが先決。
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