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先生
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僕はあまりエルが好きではない。
というか、本人はいい人だし、人間としては割と好きな部類に入るんだけど…。
一箇所だけ、気に食わないところがある。
ウリエラのしっかりと閉じたパジャマの襟元を少し緩めてやる。
その時に見えた首筋に映えるおびただしいほどの紅い痕はどこか官能的で。
冬夜が咬んだあとだと思うと、嬉しいような切ないような。
僕もウリエラがいなくなったら、嫌だなぁ
しみじみと考えていると、この部屋にあの男の声が聞こえてきた。
エルが来たんだ。
ホッと安堵したのも束の間、病人が寝てると分かってるのか怪しいほどの音量と、甲高い声が近づいてくる。
バンッ
「ひな、アタシが来たからには安心なさい!
さぁっ!かわいいかわいい天使ちゃんはどこ?」
灰吏には少し及ばないが、かなりの高身長。
タレ気味の目は柔和な印象を与える。黙ってれば優しげなイケメン。でも中身は…残念なオネエ。
「エル、うるさい。そこのベットに寝かせてる子。朝から苦しそうだったんだけど。」
「あら、ホントね。アタシは天使ちゃんを診るけど…ひな、あなたは外に出てなさい。覗いたら…アタシの手が滑っちゃうかも。」
サラリと恐ろしいことを口にするオネエ。
「分かってる。僕達はリビングにいるから、終わったら呼んで。」
僕が部屋を出たあと、何が起こったのかは誰にも分からない。
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