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ショタコン
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「まさか天原くんにあんな趣味があったとはねぇ」
リビングで優雅に紅茶を啜っている父さんと、何故かその膝の上に座らされている僕。
なんでこうなったかって言うと、エルが父さんに電話して、じゃあすぐに行くってことになったらしい。
「あんな趣味ってなんですか」
「えー、こんないたいけな少年を襲ってたでしょ?」
「襲ってなんていませんって」
あれ、父さんってこんな感じだっけ?もっと嫌味っぽかった気がするんだけど。
「どうしたの?不思議そうな顔をしてる」
「なんで来たんですか」
「っはは、直球だね。可愛い息子の一大事って言うから駆けつけてきたんじゃないか」
「仕事、溜まってるでしょう」
「あー、柏木に任せてきちゃった。いい子だね、春陽くんは。パパの心配をしてくれるなんて」
グリグリと頭を撫でる手に、懐かしい記憶が思い出される。ただ、その動作と言葉遣いが小さい子にするそれのようで、気に食わない。
「父さん、子供扱いしないでくださいっ。見ためこんなでももう20なんですから!」
「なに、春陽反抗期?」
ガチャ
「なぁ、ひな。今か……って、なんでいんの。」
ドアを開けたのは冬夜。僕になにか用事があったみたいだけど、驚きの前にそれはかき消された。
背の高い冬夜の後ろに隠れたウリエラは状況が掴めないようで、どこかから覗こうとしているけどそれらをすべて冬夜が阻む。
「あぁ、大きくなったね、冬夜。ってことはもう血を吸ったんだ」
「そんなこと聞いてない。なんでここにいんの?」
声を聞いた瞬間、ウリエラの身体がこわばるのが分かった。
やっぱあの時のこと、トラウマになってるんだろうな…。
そう思うと可哀想で、父さんは一体何をしたんだと思う。
「あっ、天使くんじゃないか。あれからどう?うーん、元気みたいだね。あぁ、あの時はごちそうさま、ふふ。」
前言撤回。父さんは全然変わってない。愉しそうに人の嫌がることをする人だった。
「そうそう、俺が来たのは可愛い可愛い息子たちの様子を見るためだよ。枝流から連絡があってね。色々教えてやってくれって言われたけど…お前達なら大丈夫そうだ」
「父さん、僕は…」
「安心しなよ。春陽も2日くらいあれば元に戻る」
その言葉に、本当は嬉しいはずなのに素直に喜べない。
僕の心にモヤモヤを残しながら、本当に仕事が忙しいのかすぐに父さんは帰っていった。
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