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「こ、来ないでくれ!今は一人になりたいんだ!明日にはちゃんと、するから...ルサとアスタの事ちゃんとちゃんと祝福するから....きょ、うは.....ひとり、に.....おねがい...だから」
そう叫んだエルは顔を手で覆う、きっと泣いているんだろう
凄く苦しそうな声、体も震えているだけど声は圧し殺しているようでたまにヒクッ、と漏らすだけだ
本当に一人にして欲しいんだろう、だけどちゃんと聞いてもらわないといけない
それが良い方に進むか悪く進むかは分からない、だけど伝えたい。
きっとこれは俺の我が儘だ、ごめんなエル...だけど言わせて
「エル」
「だから、一人にしてって」
「好きだ」
近付いた俺の気配に暴れるエルを抱き締め一言、俺が一番伝えないことを言った
俺の言葉を聞いたエルはえ、と小さく声を出すと大人しくなった
それを良いことに更に強く抱き締めエルに何度も何度も繰り返し俺の思いを注いでいく
溢れても足りないと何度も何度も
「好きだエル、お前が好きだ。ルサの告白は断った、俺はお前が好きだから」
しだいにエルの体から力が抜けて行き、そっと俺の体を押してきたのでエルの体を離し
エルの体を見て息を飲んだ
湖の中なのに涙の跡がついている頬は少し赤くなり嬉しいような悲しいような何とも言い表せないエルのその顔は俺にはとても綺麗にだけど消えてしまいそうに映ったんだ
「エ、ル」
「うそ....つかないでくれ」
そんなエルから言われた言葉はその表情のように消えてしまいそうな声と共に発せられた
このままだと駄目だと思った、このままだとエルが消えると思っただから必死に言葉を選ぶ
だけどエルは何れも聞き入れてくれない
違う、と嘘だ、と口から出てくるのはそんな言葉
そんな事しか言わないエルに腹が立った、そんなに信用出来ないか?そんな奴に見えてたのか?
エルの言葉に傷付きとうとう我慢が出来なくなってしまった
俺はエルの腕を引き自分に寄せると顎を掴むと
もう何も言うな何も言わせない、と口を塞ぐようにエルの唇にキスをした
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