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今日も殴られる。
僕は井上悠斗(ユウト)、中学二年生。
母と二人暮らしだ。
両親が離婚したのは僕が小学校一年生のとき。
僕には兄弟が四人いた。
長男、次男、三男は四男にベッタリ。
自分にも優しかったと思う。でも、四男には異常に過保護だ。その理由は四男が、風邪を引きやすかったからだろう。いつも四人が楽しく話しているのに入っていけない自分がいて、悔しくて、惨めな気分だった。
母は心が不安定で、いつもは優しいがなにかあると、僕や四男に暴力をふるうときがあった。
殴られるのはいつも服の下で気づかれることはなかった。
僕達は父や兄に言う気も、そもそも勇気もなかった。
両親の離婚は四男への暴力わかったからだ。
ある日、暴力をふるわれたあと、四男が風邪を引いた。
その時、長男が着替えをさせようとした。服を脱がしたその時に気付かれたのだろう。
それが父の耳にも入り、話し合いの結果、離婚が決まった。
両親の離婚が決まったとき、僕は母についていった。
僕への暴力はこの時気づかれていなかったし、母が不安定になるから僕は心配だった。
それに、母も僕を連れて行くと言っていたからだ。
これ以上兄達たちを見ているのは嫌だ。という気持ちもあった。
離婚してからは、元の家からそう遠くないアパートに住んだ。父と兄達とは会うきかいもなく、顔などとっくに忘れたし、名前もほぼ覚えていない。
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