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ひどい醜い大好きだ 一おそ←カラ
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好き、愛してる。
俺の大嫌いな兄弟松野カラ松が、おそ松兄さんに対してよく言う言葉だ。
次男は不器用で、頭がカラッポだから、直接伝えるしか思い付かなかったのだろう。
案の定、おそ松兄さんは戸惑っていたが、何度も言われるうちにナルシズムの延長線だろうと思ったらしい。いくら俺達の事を知っているおそ松兄さんと言えど、全てをわかるわけではないと、初めて知った。
今日は長男抜きでの兄弟会議が行われた。
主催者は次男だ。
内容は、おそ松兄さんがどうやったら付き合ってくれるか、というものだった。
皆に引かれてきもがられろとか思ったが、ギャグアニメの世界に生きている俺達は、中々に順応力が高く、なんだかんだ言って結局皆協力していた。
俺は、悔しいことに大嫌いな次男と好きな人が同じだから、協力なんてするきはさらさらなかった。
俺も対抗すればいいとか思っても、おそ松兄さんのことを考えると、申し訳なくなって首でも吊りたくなる。
相手のことも考えずに好きだのなんだのと乱用する次男の、その頭のカラッポさが羨ましくもあり、憎くもあった。
兄弟会議の結果、二人のときに好きな理由、如何に本気かどうかを伝えることになった。
おそ松兄さんの事だから、本気で来られると断れないだろう。
全員が大切な兄弟で、一人でも欠けてしまうことを恐れているから。
遂に次男は改めてこくったらしい。
俺はタイミング悪く家に帰ってきたから、扉の前で待機している。
邪魔してやりたかったけど、俺もおそ松兄さんが好きで、次男とおんなじで、邪魔される鬱陶しさと悲しさは誰よりもよく知っていたから、そんなまねはしたくなかった。
でも、それは叶わなかった。
「おそ松。俺は恋愛としてお前が好きだ。」
「…お兄ちゃん、お前と付き合うのは、無理だよお?」
「ためしでいいんだ、一度だけでも付き合ってみてくれ。」
「カラ松、お前さ…。ハア…」
おそ松兄さんの気持ちを聞こうともせずに、気持ちを押し付ける次男がとても不快で、俺は割り込んでしまった。
「くそ松。」
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