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不毛な関係と恋心7※
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「もう……、入れてもいいですか……?」
また、少しだけ息を洩らすように笑われる。
「そんなに下手に出なくても好きにしていいから」
「……本当に好きにしたら、きっと、嫌われちゃいます」
気になり始めた人に、何度も「好きにして」なんて言われて耐えられる自信がないから、呆れられるのを承知で告げる。
正直、好きにしていいなら、腰を振りたくって、アンアン言いまくる自信がある。というか、それしかない。
「じゃあ、まあ、程ほどに好きにして」
(程ほどに好きにしてって、どの程度だろう)
大して愛想も良くないし、冗談を言ってるわけでもないのに、何だかかーくんの言葉がおかしくてボクは笑いそうになる。
だけど、「早く」と言わんばかりにかーくんが勃起したペニスを握るから、笑いそうになっていたことなんてすぐに忘れて腰が疼いた。
腰、というか、中が。
自分の心の中で思っているだけなのに、何だかとても淫乱みたいで、顔が熱くなる。緊張してカラカラになった口の中を唾液で潤し、声をかけた。
「さっき、お風呂で解してきたので、もう入れますね」
かーくんは頷くだけで、耳にイヤホンをする気配は無い。アイマスクをしているからAVを見るのは諦めても音声くらい流せばいいのに。
「どうしても声が出ちゃうので、イヤホンで何か聞いてて下さい。エッチな動画とか、別に音楽でもいいですけど……」
「わかった」と言って、かーくんは耳にイヤホンを挿した。
“声が聞こえても大丈夫だよ”、なんて言うわけ無いのは分かってるから、ショックなんて受けてない。
……っていうのは嘘。
やっぱり、ボクが相手だと興奮出来ない事実を突き付けられた気がして、切なくなった。
「しないの?」
今度は言葉で要求され、セックスだけでも出来るなら幸せなんだと思い直した。両思いになりたいなんて高すぎる望みだから、体だけでも繋がれるなら、愛なんて無くていい。
本当はそんな関係は嫌だけど、そう言い聞かせることしかボクには出来ない。
顔を見たら引かれるって分かっていても抱き付いたり、甘えたくなっちゃいそうで、後ろ向きで挿入することにした。
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