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う‥ 気まずい。
この、茶色いサラサラした髪、真っ白な肌、大きな碧い目をした、もし金髪だったら王子ー!って感じのこの方は、ハミドのお兄さんだった。
そう、本能で告げた関係者ってのは結構いい線いってたんだな。けど、アレフって奴じゃなくて、ここの別荘を貸してくれた、ザイールさんっていう一番上のお兄さんだったと聞いて青ざめた。
先程から、ソファが囲むように置かれた場所でお兄さんを中心に、皆で座ってる。カリフさんや、ザイールさんのお連れの人はお茶を出してあげたり、お菓子を持ってきたり、しているんだけど、一向に機嫌を治してくれない。
ハミドはソファの上で胡座を作り、俺をその真ん中に、座らせると、俺の両耳をハミドの両手で塞いでいる。背中を、倒すとハミドの胸が受け止めてくれて快適だけど、何か落ち着かない。
初対面のお兄さんの前で、こんなイチャイチャしてるのも悪いし‥
しかも言葉は分からないけど、絶対俺の悪口だよ。留まるところを知らないって感じでひたすら‥ハミドは無言だけど、代わりに怒られている感じみたいだ。
すると、お兄さんのお連れの人、あぁなんでお連れかって思うかって言うと、友人に対する態度じゃないんだよなぁ。
指とか顎とかで指示出すし、何がそんなに気に入らないのか遅いと蹴るし‥でも、お兄さんを尊敬しているのか全然嫌そうじゃない。おべっかってわけでなくてむしろ振り回されるのが嬉しそう。あの部屋も元々玄関以外は全部あの閉まった状態が正しいらしい。お兄さんは、何で窓を開けてるんだ!って慌てて外からはめ直そうと、登ってきたらしい。そんな事も知らなくて‥申し訳ないと思っていたら、お連れの人が、持ってきた湿布を見てあれ?と思った。
「それ、スペシャルですよね!俺凄くその湿布好きです。使わせてもらってありがとうございましたっ!」ってついお礼を言った。
お兄さんは日本語が分からないらしく‥まぁ、普通はそうだよな。ハミドが通訳してお兄さんに言うと、ちょっと空気が和らいだ。この開発はなかなか大変だったから、喜んでくれる人の声を、聞くのは嬉しいと。
お兄さんはハミドに何か言うと、ハミドは俺の耳から手を外して「これはスペシャル2と言って、日中動いても大丈夫なタイプだそうだ。シオンが気に入ったならこっちも分けてくれるそうだが、どうする?」
と、嬉しい提案をしてくれた。
スペシャル2は、外につけていくから匂いもそんなにキツくないとか、スペシャルもそんな臭くはないけど、そこはザイールさんのこだわりらしい。
今後は足のタイプや持続時間の長いもの、色々研究していくから、使った感想聞かせてって言われた。副作用や、これが無いとダメだって中毒になるような危険なものは世には出せないから、そういうのを頑張って研究してるんだって。ありがとうございます俺、スペシャルの大ファンになったので、ハミドに伝えますって、通訳してもらった。
すると、ザイールさんは思い出したように、お連れの人に何か言った。ハミドじゃなくて、お連れの人から質問があった。
その言葉は本当なのか?と疑うような、質問だった。
「ハミドに使った、塗るタイプの媚薬があっただろう?あれを使ったらハミドはどうなった?最初から教えて欲しい。」
えっ‥あの、ハミドがおかしくなった薬も、ザイールさんが?
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