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139 R (微エロ)
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「シオン。俺はこれから少々、面倒な事をしに行くのだ。ちょっと厄介事があってな。」
ハミドはヘッドボードに背中を預け、寝た体制の俺の髪を撫で、感触を確かめるように弄びながら、重々しくハミドが口を開いた。
「そして、それが片付いたら俺の国に一度遊びに来てくれないか、シオン。」
「えっ‥?」
「ふふっ砂漠の上にポツンと建つ教会でな。そこで、おままごとみたいだが、結婚式をあげてみたい。誓いの口づけと指輪交換。そこで俺は‥‥」ふと、言葉を切り、首を振った。
「シオンの事を婚約者だと勝手に言っているが、俺も不安でな。もちろん、結婚出来る年齢はもう少し待たねばなるまい。だが、俺はシオンを誰にも譲りたくない。シオンを一生幸せにすると誓う為、大切な場所にシオンを連れて行きたい。」
俺の手を取り、手の甲に口づける。
「断られたら、今度こそ息の根を止められそうだ。シオン、いいと頷いてくれ。俺を受け入れてくれるか‥?」
ハミドの懇願は、捨てられた子犬のような目ですがりついて来る。
「おままごとにしたら、承知しないけどな。パスポートあったかな。俺は楽しみに待ってる」
照れ隠しでそう云うと、恥ずかしくなって、タオルケットで顔を隠した。
ハミドは可愛い顔を見せろとタオルケットを剥がそうとしたが、絶対嫌だと言って取らなかった。
タオルケットの上からふわっと包むように抱き締めると、「これで、もう少し頑張れそうだ。シオンとの楽しみがあれば、生きていける。」
そうして、タオルケットの上から、キスを落としているみたいだけど、俺には全然、キスをされている気がしない。
そろそろと顔をあげると嬉しそうに、小首を傾げる。
「‥キス‥。」
ぼそっと言うと、「そうだな、俺からはもうしたから、満足だな」
泣きそうになっていると、「シオンからすれば良いのではないか?好きなだけキスが出来るぞ。」と恥ずかしい提案をされた。
でも、ここで拒んだらもう許さない。緑の瞳は多弁に訴え、俺の思考を縛りつける。
また、どこか遠くに行くのかな。そう思うと、起き上がりハミドをじっと見てしまう。
ハミドが、微笑みながら目を瞑る。
少しだけ、緊張が和らぐ。
この愛しい目にキスを落とす。
鼻筋に向かって、キス。
唇ぎりぎりの頬にキス。
ハミドの唇を人差し指でなぞると、手を取られ、軽く甘噛みされた。
「はぁっ‥」
目を開け甘噛みされたところペロペロ舐められると、また身体が疼き出す。
そのまま、指を一本一本しゃぶるように舐め、吸い上げられる。
「キス、させて‥」
震える声で、そういうとピタっとやめて、また目を瞑る。
今度こそ、唇を近づけて、キスをした。
暫く、そのままにしたかったけど、さっき舐められ時の朱い舌が思い出されて舌を入れる。
なのに今度はガチっと歯を止めて侵入を許さない。歯茎をチロチロしてしていたら、突然歯を開き舌が絡められた。
「はぁっ‥はぅ、んんっ‥ふぅん」
何とか息をしようと身をよじるが、隙間全てを埋めるように、キスを貪り食う。
ハミドが満足するまで、口の中を、犯された気分だった。
いつの間にか倒され、手首をベットに縫いつけられている。
ハミドは求めると意地悪するくせに、引くと許さない。
「少々の面倒ごと」それはとても少々ではない程、嫌な事なのかな?
なんて思ったりした。
ハミドの一挙手一投足をこれだけ追いかけていれば、この謎人間も少しは、解析できるようになる。
そんな確かな手応えを感じた。
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