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side ハミド
ユースケ、いい仕事をする。
シオンの素朴な可愛らしさを引き出している。
最近は色気も出てきたので、あまりに可愛らしいと抑えも効かなくなってくる…
しかしそうなのか、まさか店舗の商品ではなく、シオンの為に一揃えを作ってくるとは、これだから職人というものは恐ろしい。
俺はユースケの新作で、シオンの好きそうな尖った好みの洋服をプレゼントをしようと考えていた。
だのに、彼はシオンの好みを変えてしまう程、着心地の良い服を用意して自分の好みがはっきり変わるような洋服まで‥。
いよいよ、来年の目玉になってくれそうな予感がする。
シオンはユースケの店にいた時に襲われたようだが、それには気がついていないらしい。ラーラやドハ、ユースケの協力で特に混乱もなく良かった。
これでアレフのちょっかいも無くなり、やっと祖国でシオンを紹介出来る環境が整った。
先程シオンの身体を抱きしめた時は、帰るべき所へ帰ってきたと感じた。
そして、これから早くそんな雰囲気に持ち込みたいところだが、シオンは作ってきたおかずを持って、ラウンジに預けると言って一度部屋から出て行ってしまった。
これから食事もあることだしシオンの体温を感じられるのは、まだまだ先になりそうだ。
今回は精神的な疲労が蓄積されていて、風呂に浸かりベッドに身体を投げ出したら、泥のように眠ってしまう。
ここは何とか起きていなくては、そう思うのに‥用事を済ませて戻ってきたシオンは片手にホットタオルを握っていた。
「ハミド、目が凄く充血している。俺の為に急いでこっちに帰って来たんだって分かるよ。良かったら、マッサージするから横になって、これを目の上に。」
うーーー…シオンは俺の体調をよく見ている。
この、状態でマッサージ等されたら、確実に落ちる。
俺の焦燥に気がついたのか、シオンは困ったように笑った。
「ハミド、休める時にはゆっくりしようよ。まだ、夜は始まったばかりだろ?」
シオンが俺に見せる優しさは邪なものが一切無く、泣きそうになる事がある。
大人しく、ベッドに身を投げ目を瞑ると、じんわりと暖かなものが俺の目を覆う。
やがて、俺の片足をシオンの胡座の間だろうか、そこにしっかりと納められ、真ん中をゆっくりと少しずつ丁寧に圧された。
「ハミド、厄介ごとはうまく行ったのか?」
ぽつりと、不安そうなシオンの声。
「あぁ、全て片付いた。」
「…良かったな。」
シオンの心から安堵した声が遠く聴こえる。
「シオンに会えなくて、寂しかった。」
つい、弱気な本音が出てしまう。
「俺も。ドハが守ってくれてなんだけど、ハミドが側に居ないと落ち着かない。またどこかに行ってしまうのか?」
「当分は、どこにも行かない…はず…」
シオンの優しい声を聴きながら
体はどんどん重くなり、いつの間にか眠ってしまった。
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