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「やー!今日のシオン、めちゃヤバかったなー!囲まれて大変だったよな。」
真斗が昼飯を食べながら、朝の事を、思い出すように言い出した。
朝は知らない生徒から、やたら声を掛けまくられて、ベタベタ馴れ馴れしく触って来るやつまでいて、ちょうど後ろから登校してきたドハが慌てて俺を教室まで連れてってくれた。
「祭りのあとで、まだ興奮してる奴がいるだけだろ?暫くしたら落ち着くよ。」
食事はきちんと噛んで食べる。
「なんか、お前ちょっと雰囲気変わったな。動きとか洗練されてきたっていうか…」
「何だそれ?…。あ、あと真斗、俺さ、あのドーナツ屋これからあんま通えないかも。メニューがちょっと食べられるものないんだよな。」
「えっ!マジか。折角、メニュー増えたのに…きなこと米粉のドーナツだっけな。油使ってないやつ。あと、ハーブティーだかが増えてた。」
ドハと、顔を見合わせる。
「この店舗、色んなとこにあるけど、ハーブティーなんて見たことないよな。」
「シオンが気になるなら、帰り寄ってみるか?俺は放課後でも別にいいぜ。」
「ドハ、優しいな…俺、あのドーナツ屋さん好きなのに、行けなくなりそうなんだよ。
暫くしたら食えるようになるかもしんないけどさ。今は、なんか…。
今日も水筒にアシュリーさん特製ハーブティーとか作って入れて来てるし。」
「気にすんな、実は俺もだ。あの先生、頼まれてもいないのに、俺の身体までベタベタ触りながら食事メニュー用意してたし。筋肉が多いとストレスで身体が固くなるとか言われてから俺も恐怖で飲んでるよ。」
「お前ら、女子かよぉ…」
真斗は呆れてるが、あんたには判らんでしょうねぇええ!
と、どっかのテレビ会見で大泣きしたおっさんの真似をしながら、賑やかな休み時間を過ごした。
帰りに寄ったドーナツ屋さんは真斗の言った通り、店舗限定、個数限定で売っていた。
3種類から選べるハーブティーとセットにされ、ドーナツ、コーヒーのセットと同じ。
パスも使えますと言われて、いつもと同じ料金なんだけど、男子校でこれは流行らないんじゃないか?と、不安になった。
俺とドハはハーブティーのセットを頼み、真斗はいつものドーナツセットで席に着くと、学園以外の女性客は、殆ど俺と同じセットを食べていた。
ドーナツを食べようとしたら、頭上で聞きなれた声が降ってきた。
「やっ、コンテスト、お疲れ様。惜しかったけど、すごく頑張ったね、シオン。」
カリフさんだった!
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