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……お願いだから…
絶対… 他のヤツに
余裕のない顔とか見せないで
暗がりの中
耳元に囁かれたその声は、
今まで聞いたどの声よりも
甘く、切なかった。
それは単なる求愛ではなく、
自然と出た、純粋なイツキの独占欲だ。
チハルの手には、
イツキの果てた後の
ヒクヒクとした
血流の感覚が残っている。
手に残る男の生々しさ…。
イツキの洗練された美しさの中に
それが潜んでいる…
そんな事を想像してしまうと
チハルの心はたまらなくなった…。
朦朧とする意識のなか
チハルは確信する。
これ以上…
この男に近付いてはいけない
その理由すら
考えてはいけない
灯りのない校舎は
とても暗く、静かだった。
チハルの意識は今にも遠のきそうで
重たい体ごと闇の中に
消えていきそうな気がした。
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