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萩ちゃんの披露宴が終わって アキラの家に寄り タクシーで 自宅に向かった。
今は横浜の老人保健施設 檀 の近くに 真弓さんと住んでいる。
タクシーの中でアキラとのやり取りを思い返していた。
俺は堂々としている2人が羨ましかったのだろうか?
俺は 他人の前で真弓さんの隣に立ちたいって気持ちがあるのかな?
真弓さんと離れたくはない。
でも アキラの言う通り アキラは話だけで真弓さんという人物を知らない。でも隣に居て良いかな って不安に思っていたことをアキラは見抜いて
自信を持てよって。
俺 ヨシヤスが羨ましいのかな?
モッチャンに邪魔扱いされてないヨシヤスが。皆が知っていてもヨシヤスを側に置けるモッチャンの態度。
自信を持てって アキラが言っていた。
真弓さんの知人の前で 俺が並んでも 良いってことになるのかな?
真弓さんは優しい。いつも俺をほめてくれる。俺に好きだよ って 愛しているよ って 言ってくれる。
今まで友達同士だった2人が そういう関係になって 照れることもなく堂々として邪険に扱うことなく している。
いや 俺だって 真弓さんから邪魔扱いされたことは無い。
真弓さんは医者だ。
人から尊敬される仕事だ。不特定多数の患者に顔をさらしている。
世の中 警察とか 学校の先生とか 裁判所の偉い人とか 政治家とか 芸能人とか。そういう人達は やっぱり 同性同士のそういう嗜好は 隠している よな。
悪いことをしている訳じゃ無いんだけど。
俺 誰かに 知ってて欲しいのかな。
今日祝福される萩ちゃんをみて 刺激されてんのかな。
モッチャンが堂々としていて ゲイであることを 隠してないから 羨ましいのかな?
俺 モッチャン 田辺 リョーイチ 達に 真弓さんのこと 自慢したいのかな?
モッチャンとヨシヤス達より遥か前から 同性同士で アツアツで一緒に住んでいて 籍まで入れて おんなじ仕事場で。
俺の好きな真弓さんって人は 立派な人で 俺を大切にしてくれて………
でも もし
お前に 似合わねーな
って 言われるのも怖くて。
真弓さんの周りの人に なんであんな千春って人間をパートナーに選んだの?って。言われたら 真弓さんが可哀想で。
だから アキラは 自信を持てよ って言ってくれたのかな?
なんだか 俺 女みたいな うじうじしたこと考えてるよなぁ。
「ただいま」
「おかえり」
と休みだった真弓さんが迎えてくれた。
スーツから着替えてリビングに座ると真弓がコーヒーを淹れてくれた。
「サンキューです。」
「どうだった?披露宴は?ヨシヤスクンとモッチャンも来たの?」
「はい。なんか肩の凝らないアットホームな披露宴でした。ヨシヤスもモッチャンも皆も来てました。
俺は帰りにアキラん処にちょっと寄ってお茶飲んできました。
ヨシヤス達は モッチャンも 普通にしてましたね。臆することもなく 普通。堂々としてました。
ヨシヤスが たぶんモッチャンのスーツ着ていたみたいで。同じような体形だからかな?悪ふざけも ヘラヘラもしてなくて。」
「スーツ?明らかにモッチャンのスーツなの?」
「アキラがね、そう言ってました。俺はわかんなかったけど ヨシヤスの内ポケットの縫いとり でも見たのかも。
2人のこと皆も知ってるのに なんか普通にしていて 恥ずべきことは何もないって 感じでね。モッチャンも普通にヨシヤスと接しているし ヨシヤスも 普通にモッチャンに接していて。
俺 そんなつもりはなかったけど アキラにね 羨ましそうな顔していたぞ って言われました。」
「えっ ヨシヤスが羨ましかったの?」
「いや ヨシヤスじゃなくて 2人がね。真弓さん、悪く取らないで下さいね。俺 男同士でそういうことしているのを皆も知ってて それでも 2人並んでいるって スゲーなって。公認って言ったら良いのかな。俺 真弓さんの知ってる人達に囲まれて 真弓さんのパートナーですって並んでも 平気でいられるかな?って。
なんか真弓さんが 恥ずかしいだろうって。俺みたいな変な男が真弓さんの隣に並んでて 真弓さんが肩身の狭い思いじゃないかなって。」
「何言ってるの?千春。僕は職業柄 公に出来ないけど 僕の両親にも 正行にもバビエにも 堂々と千春を見せているよ。」
「あーそういえば そうっすね。
アキラがね。
俺は千春の彼氏は見たこともないけど きっと 羨ましく思わなくても良いって。
千春のことを充分知っていて 親にも堂々と 紹介してくれるんじゃないかって。
確かに 紹介してもらったって言ったら じゃあ 自信を持てよって。
仲良くな って言われました。」
「ヤキモチ やいちゃいそうだな。アキラって人に。僕の気持ちと言いたいこと 千春に 伝えてくれて。」
そーか。アキラの 言う通りだな。
「千春。おいで。
可愛い心配と アキラに先を越された僕のヤキモチと。お仕置きだな。
一緒にお風呂入ろうか。」
ふぇっ?どーしてそうなるのかな?
ま 良いか。
嬉しいから。
アキラも俺のこと 理解してくれて。
真弓さんも 一切の迷いも無くて。
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