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とりあえず 千春に 直接聞いてみようか。
僕は 意気消沈している千春の隣に座り 千春を抱き締めた。
「千春?さっきの電話。女に心当たりは無いんだね?」
努めて 冷静に聞いた。
千春は 少し眉を下げて 頷いた。
「俺 あの人の声 聞き覚え無いっす。でも あの女 親しげに 呼んでたし。何でかな?」
「たぶん ヨシヤスって奴が そばで 笑っていたから 千春はからかわれたんだね。でも 考えてみると 一緒に夕飯食べたって。一緒に布団に入って って。これも千春は記憶に無いんだよね。」
「はい。
俺 昔 バカやっていたけど。女に関しては とにかく 病気とか 怖かったから。女はみーんな 病気持ってるからって 言われ続けてたから。
だから 2番目の女房のとき。スゲー 怖かったんすよ。
あーって思った時は もう 既成事実になっちまって。ああ これで 俺 この女に病気移されて もう駄目かって。この女と おんなじ病気で 長くねーんだなって。
それ言ったら 2番目の女房に スゲー怒られましたけど。
たまたま 2番目の女房が 病気持って無かったらしくて 俺 ラッキーで 助かったって思いましたけど。病気持って無い女も居るんだなって。」
えっ?
何か とんでもない 勘違いをしてる?
病気って 何か分かってる?
1番目のの女房は 千春に何を吹き込んだんだ?
性病を怖がっていただけじゃ無いのか?
正体不明の 不治の病を 面白可笑しく 千春に 脅したのか?それともHIV を意味していたのか?
或 意味 グッジョブ だが それに素直に騙される千春も まったく とても
何ていうか 可愛い。
もともと 金での 性交は嫌がっていた。
見知らぬ人間との性交も嫌がっていた。
暴力的な 一方通行の性交も嫌がっていた。。
偶然の 勘違いの上に 千春の貞操は保たれているのか。
だから
信じているよ。千春。
さっきの電話の女。何でもないんだね。
じゃあ ヨシヤスと持田のモッチャンの鼻をあかして やろうじゃないか。
「千春。ヨシヤスに 電話してみな。どこで飲んでるんだろう?聞いてみな。」
千春はあまり乗り気ではなかったようだが スピーカーにして ヨシヤスに電話させた。
能天気な声が応えた。
『よう。千春。何だよ。思い出したかよ?』
千春の耳元で囁く。
どこで飲んでるんだ?って聞いてみな。
「ところで ヨシヤス。お前何処で飲んでるのよ?」
『え?ここ?えーと I 区だ。ちょっと向こうがT区になんのかな?』
「珍しい処で飲んでるな。」
近くだから 行くよって言ってみな。
「店の名前と教えろよ。俺今T区に住んでるんだ。行くよ。」
『えー?本当かよ。珍しいな。千春と飲みなんて。モッチャン千春来るって!……………
ん。じゃ待ってるよ。〇〇町。△△の信号そっちから来たら左折。◇◇って店の名前。分かんなかったら 又電話くれよ。うん。じゃあな』
スマホを切って千春が僕を見た。
「本当に行くんすか?俺 あんま 飲みたく無いなぁ。」
「僕も行くからね。千春と。」
「えー?真弓さんも?一緒に?
えーと 良いんすか?ヨシヤスは バカですよ。俺 真弓さんのこと 何て紹介すれば良いんすかね?えー 嬉しいけど。俺 どういう顔すれば良いんすか?」
「千春はどう言いたいの?好きに言って良いよ。僕は構わない。悪いことしてる訳じゃないし。千春が思うまま 好きにして良いから。」
かくして 千春も僕も部屋着からジーンズに履き替え 通りに出てタクシーを拾い ヨシヤスとモッチャンの居る店にむかったのだった。
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