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番外編 あのときの千春 11
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いつまでも 逃げてる訳にはいかねぇ。
診察してもらってから 1ヶ月以上過ぎて 長距離トラックのヘルプも終わりに近付いて 俺は 真弓さんに地方へ行く仕事が終わりになることを 告げた。
「千春さん。では 又日勤の仕事になるんですね。」
「そうです。だから 今週の土曜日の夜なんて真弓さん 仕事の都合は どうっすか?俺は金曜までやったら終わりなんすよ。」
「いいですよ。場所はどうしますか?」
「えーと 酒を真弓さんが持ってくるなら俺 ツマミ作りますよ。だから 汚ねートコだけど 俺んちは どうです?」
「えっ!千春さんの家でいいんですか?お邪魔しても?」
「たいしたモン出来ないっすけど。」
「あぁ 嬉しいな。やっと千春さんと飲めるなぁ。千春さんはお酒 つよいんですか?」
「俺は普段 あんまり飲まないんすよ。翌日に響くから。酒の味は好きですね。吐いたりしたことは 無いけど。すぐ気持ち良くなる方かな。
あっ 酒癖は悪くないと思います。絡んだり 怒ったり 泣いたりはしないみたいです。よく喋るようになるみたいっす。」
「ほう。楽しくなるお酒なんですね。喋るのか。酔わせてみたいな。沢山千春さんのお話聞きたいです。」
「ははは。俺 喋っちゃいけないことまで 喋りそうだなぁ。変なこと言ったらどうしよう。」
「変なことって何ですか?」
「へっ?そっ それは まぁ スケベな話とか っすかね。」
「へぇ。スケベな話ねぇ。猥談ですか。千春さんのエッチな話 聞きたいですね。普段のモヤモヤなこととか 秘密の誰にも言えない話とか。
そう この間気にしていた僕のタバコの銘柄の話とか。タバコの香りの話とか。汗腺の話とか。
途中はぐらかされちゃったけど ネット通販をよく利用して 何を買っているのかとか 聞きたいもんですねぇ。」
「いやいやいや。何を おっしゃって らっしゃってる のでございましょうか?あははは。
ネットは 便利ってことから 真弓さんが 何を買ったか って聞くから 普通の品物って 答えただけで 俺 変な物買ったって 言ってないっすよね。スケベなモノは買って無いっすよって言ったと思うんですけど。ありゃ?何の話だろ?」
「千春さんは ずいぶんニオイのことを 気にしてるようですね。タバコ?千春さんはタバコのニオイしませんでしたよ。普段野菜をよく食べてるようですし。お通じもいたって健康的みたいでしたから 腸も健康的みたいですもんね。」
「はぁ。でも世の中のお姉ちゃんは なんとなく すれ違っただけで いい匂いするじゃないっすか。香水つけてるのかなぁ。」
「あぁ 付けてる女性は沢山居ますね。でも 僕は ああいう 人工的な匂いは どうも苦手でね。キツい香水はウッて 来るときがあります。自然に普通のお風呂に入っての石鹸とか シャンプーとかの 香りが一番良いです。近くに行ってほのかに 香るソープが 一番好ましいと思いますよ。人間だから汗をかくのは当たり前ですし 長時間放置しなければ 細菌繁殖しないものです。」
「細菌繁殖ですか。肌そのものは細菌繁殖しないんすよね。」
「いえ 汗自体は単なる分泌液かなぁ。肌に生えている毛髪なんかは細菌が居ると言えば居ますね。いや肌にも元々微生物が棲んでいるんですよ。肌1センチ角に1千万もの微生物が居ますよ。まぁ女性は脇の下を処理してる方が沢山居ますけどね。あれも 繁殖を抑えると言えば抑えますけど。
何か 気になることが あるんですか?」
「いやぁ そのー 真弓さんのタバコを知りたかったのは タバコによって 匂いが違うのかなぁって。俺 タバコ臭くなりたくないんすよ。じゃ タバコやめればいいんすけどね。あははは。
そーか。やっぱり 毛だな。」
「えっ?」
「いや何でもないっす。じゃあ 土曜日 待ってます。嫌いな食べ物有りますか?
パクチーとかセロリとか紫蘇とか。生臭い魚はだめとか。酸っぱいのとか 辛いのとか」
「いえ 好き嫌いはないですよ。土曜日は夕方5時前後に伺いますね。じっくり腰を据えて 楽しみましょうね。」
「はい」
約束はした。飲む。でもあんまり飲み過ぎないようにしないとな。俺 酔うと なんか余計なことまで喋るらしいからなぁ。
前日にサプリ飲んで しばらく肉 魚は食わない。野菜ジュース飲んで 青汁も飲んでおくか。デオドラント効果のボディソープとシャンプーで朝と夕方シャワーして。
えーと ツマミは何にしようかな。
おにぎりを小さいのを 幾つか。
ふろふき大根。わさび菜のお浸しも良いな。茶碗蒸し。新玉ねぎのスライス。
そして 当日。
昼 シャワーを浴びて 俺は下腹部を 思い切って 剃った。
夕方になって約束通り 真弓さんが酒を数本持ってやって来た。
そして口当たりの良い酒を飲んで…………
俺は 俺は
優しく キスをされて
なるようになって
真弓さんという パートナーを得たのだった。
………終わり……………………
長くなりましたが 番外編 終わります。
真弓への気持ちに気付いていくまでの葛藤と ぐるぐる考えている千春でした。
又 千春の携帯を盗み見て 千春を陰から滅私の気持ちで支え励ます 切ないモッチャンのことも少しやんわりと。
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