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大地に問いただしてしまいそうになる衝動を抑え、何事も無かったように大地の隣に座る。
指を絡ませると、さりげなく避けられる。
もう...手も繋いでくれないんだ。
だんだん大地が遠くなっていく気がした。
「手...嫌だった...?」
つい、正直に聞いてしまう。
「嫌なわけないだろ」
“当然だろ?”と言わんばかりの表情とは裏腹に、彼は立ち上がった。
「風呂、入ってくる。」
「うん...」
お風呂にも一緒に入ってくれなくなった。
そろそろ、捨てられるんだろうか。
僕を追い出して、あの女の人と住むんだろうか。
僕が暮らしたこの家で、結婚して子供を産んで。
僕は子供を産むことなんかできないから。
大地の人生に僕は、いらないのかな。
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