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平凡な日々のあの日の記憶
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3月1日。
この日は3年の卒業式で学校は午前中で終わる。
そのことを出かける前にミケにも伝えておいたから、家で待っているだろう。
俺は終わると同時に速攻で教室を飛び出した。
教室の方では、クラスメイトがまたデートかよとか俺の背中に向かって叫んでいるが無視だ無視。
海沿いの道路を早歩きで通る。
最初にミケを見かけたのもこの道路だった。
砂浜に座っている子供がいて、遅いから早くに家に帰れってここから叫んだんだよな。
そうだ、今日もミケは星を見に行くかもな。
俺も一緒に見に行こう。
バレンタインの日。
ミケと海辺で星空を眺めていたとき、ぼそっと呟いたミケの言葉が純粋に嬉しかった。
エレベーターで自分の部屋のある階まで上がる。
今日も玄関前でお出迎えしてくれるんだろうなミケ。
俺はいつものように鞄から部屋の鍵を取り出し、鍵穴に差し込む。
………鍵、開いてる…?
朝出かけるときはちゃんと鍵は閉めた。
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