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忍ぶ思う日々、懐古的愛しさ
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「………みけくん大丈夫?」
「うわ、ごめんなさい…」
駄目だ。
全然仕事に集中できない…。
注文のミスに配膳ミス…ほかもろもろ、たくさんの失敗の連続。
「大丈夫かい?まだ体調がすぐれない?」
「えーと…体調は大丈夫です」
「そうかい?あまり無理しちゃ駄目だよ」
つばきのあれは……どういうことなんだろう…。
す、き。
確かにつばきはそう言った…。
でも知っている。
すきっていうのにも、二種類あるって…。
だからきっと僕が抱いている感情と、つばきが僕に告げた「好き」は違うんだ。
うん。そうだよね。
「ほらこれ食べてちょっと休憩しなさい」
絹子さんがオムライスを、カウンター席の机の上にやさしく置いてくれた。
「…ごめんなさい…ありがとうございます」
「謝らなくてもいいのよ。これからの時間はのんびりした時間だわ」
優しいな。
絹子さんもじいやにもほんとうに、感謝しきれないぐらい親切にしてもらってる。
「あっそうそう。昨日の人はみけくんに会えたのかしら…?」
絹子さんは僕の隣に座り、じいやに問いかけている。
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