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空虚な日々、多幸感
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真っ暗闇、天井に冬の星空が一面に広がっている。
隣に座っているミケは、キラキラした目でその星空を眺め、星の解説を頷きながら聞いている。
俺は星空をそっちのけで、そんなミケの姿をじっと見つめていた。
やっと、やっとミケと一緒にプラネタリウムに行けた。
それだけで俺は嬉しくて、幸せだった。
——15分の上映はあっという間に終わり、ミケは笑顔で「すごいね」と何度も言っている。
その姿が可愛くて、ミケの頭を優しく撫でた。
そのあとは、星についての資料が展示されている所をゆっくりと見て回っていると、時間はあっという間に過ぎていて、辺りは暗くなっていた。
今度はミケと一緒に流星群を見れたらいいな。
熱心に流星群の写真を見つめていたミケを思い出す。
丸い大きな瞳が輝いていて、久しぶりにミケのそんな姿を見れた気がする……。
「ミケ、お腹空かないか?」
バスの停留場で俺は隣に立つミケに話しかける。
「そういえば、お腹空いたかも…」
ミケは自分のお腹をさすっている。
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