アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
戦いの火蓋
-
「ただいまです。」
「おかえりっ!」
ドドドド・・と、友さんが玄関まで走って来た。
「おかえりっ!」
「はい。さっきも聞きました。」
「お、おう。あ〜、えと、ん〜。」
分かりやすいな、友さん。
「着替えてから、お話ししてもいいですか。」
「おう!」
僕は服を着替えてリビング別にやって来た。
そして、ソファに座る。
友さんがココアとお菓子をテーブルに出してくれる。
そして、ゆっくりと僕の隣に腰をかけた。
「無理に話さなくていいからな・・?」
僕は友さんの顔を見つめて、ふるふると横に顔を振った。
「聞いてもらいたいです、友さんには。」
「・・うん。」
僕は今日の学校での出来事を全て話した。
「・・・という見解を穴山くんは示しました。」
「なるほど・・・・。穴山によると、本多は大和に意地悪しようとしてる訳じゃないかもしれないと。確かに高校にまでなってイジメとか、しつこいしな。」
「じゃあ、何で僕に声をかけるんだろう?」
「委員会絡みとか?」
「あぁ・・確かに。それもあるかもしれません。」
「まぁ、考えてても答えは出ないか。」
「そうですね・・。僕、明日本多くんと話をします。」
「えっ!だ、大丈夫か大和!無理しなくていいんだぞ!」
「ふふ、大丈夫ですよ。・・僕ね、友さんが居なかったら中退してたと思います。その選択肢しか無かったと思う。でも、友さんは、僕にたくさんの選択肢をくれる。そしてそれは、僕に色々なものを与えてくれる。」
「大和・・・」
「僕は、堂々と校内を歩きたい。僕、何も悪いことしてない。逃げたくない。」
僕は自分のズボンをぎゅっと握る。
そんな僕を友さんがそっと抱きしめる。
「大和。お前は強いよ。俺がいるから大丈夫だ。」
友さんの匂いに包まれながら、僕もいつか、友さんの
支えになりたいと思った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
194 / 293