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君だけの 友side
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恐るべきスピードで車を転がし、自宅へと向かった。
何でレオはあそこまで大和にこだわるんだ?
大和が流されるとは思わないけど・・・もし、無理に何か
されたら・・・。
ハンドルを握る手に力が入る。
「はぁっ、はぁっ、」
駐車場からダッシュでエレベーターホールに駆け込んだ。
ボタンを連打し、エレベーターを呼び寄せる。
箱に入れば、再度ボタンを連打する。
早く、早く・・・・
ゆっくりと動くエレベーターにイライラしながら、
じっと耐える。
目的の階で止まったエレベーターから転がるように降り、
自分の部屋をめざす。
部屋の扉に鍵を突っ込み、ガチャ、と開錠する。
玄関には、大和のスニーカーと、見慣れないオシャレな
ブーツ。
「クソッ・・・!」
レオの野郎・・!
その時、
『離して!離せって!』
大和の声が聞こえた。
靴を蹴り散らかすように脱ぎ、リビングへ向かって駆ける。
『暴れんなや!俺とセックスしたら、身体だけじゃなくて、好きになるでぇ、俺のこと。』
『うるさいっ!僕は、例えあなたにレイプされても、僕は、何も変わらないっ!!!
僕の、心も身体も、僕の全ては友さんだけのものだ!!』
リビングのドアが潰れるぐらいの勢いで開ける。
「大和ッッッッ!!!」
目に涙を浮かべた大和が、ソファの上でレオに組み敷かれていた。
プッチーン。
自分の中で何かが切れた音がした。
「ゆ、友、これは・・・・フガッ!!!」
ガチャーン!!!
渾身の力で殴ると、レオの身体がテーブルのカップごと吹っ飛んだ。
「ゆ、友さん!」
「大和っ!」
起き上がった大和を、強く、強く、抱きしめる。
「大丈夫か、大和・・」
「僕は何もされてません。大丈夫ですよ、友さん。」
何故か大和はポンポンと、俺の背中をあやしてくれる。
じんわりと心が温かくなる。
あぁ、大和。
俺は、お前無しじゃもう生きてはいけない。
そう思った時、俺は口を開いていた。
「大和。俺と一緒にオランダに来てくれ。」
大和はポカンと口を開けている。
「家族とか、学校とか、色々あるのは分かる。大和の人生は大和のものだし・・でも、俺、お前と離れるのは耐えられない。ワガママ言ってごめん。お前の人生、俺にくれないか。」
「ゆ、友さ
「分かってる、勝手なこと言ってることは分かってるから。でも、俺には大和が必要なんだ。俺の人生、大和なしでは生きられないんだ。だから俺、」
「待って、友さん聞いて
「頼む、頼むから俺と一緒に生きてくれ、大和。大事にする、一生大事にするから。俺
「友さんってば!!」
「え・・・・」
大和を見ると、真っ赤な顔をして怒っている。
「あ、ご、ごめん、大和、俺
「僕、ついていきます。」
「へ?」
「オランダでも、どこの国でも宇宙でも。友さんのいる場所が、僕の生きる場所だから。これから先も、ずっと、よろしくお願いしますね。」
そう言って大和は、今までで一番可愛らしい顔で、
にこぉ、と笑った。
「大和・・・・」
「ハッピーエンドになったところで、俺は失礼しますよ〜・・・・」
いい場面なのに、視界の端で動く影が。
「てめぇ待ちやがれ。黙って帰すと思ってんのか。殺すぞ。」
「は、はい・・・」
本当は大和と2人で過ごしたいけど、コイツを野放しにす
るわけにはいかねぇなぁ。
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