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君だけの
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「ゆ、友さん、せめてカーペットに・・・」
「必要ねぇ。」
「で、でも膝が痛いと・・・」
「大和、助けてぇなぁ〜!」
「『くん』付けろ。今度呼び捨てしたらぶっ殺すぞ。」
「や、大和くん!!くん!!!お願いします!正座は苦しいです!」
さっき吹っ飛んだレオさんは、友さんに胸ぐらを掴んで
起こされ、リビングの入り口の硬めのフローリングに
正座させられている。地味に痛い場所だ。
友さんいわく、僕たちを騙した罰だそうだ。
「じゃあ答えろ。お前どういうつもりで大和に近づいた。」
「うぐぐ・・・そ、それは・・・」
「誤魔化そうとか思うなよ。どうせお前のことだから、俺から大和を奪い取ろうとしたんだろ。隣の芝生が好物だもんな、お前は。」
「ち、違う!それはほんまに・・!」
「いや、違わねぇ。今まで俺は見てきたからな。」
「隣の芝生?横取りってことですか?」
「そうだ大和。お前はコイツに襲われたんだろ?コイツは、他人の恋人ぶんどるのが趣味なんだよ。」
「他人の、恋人を・・・?」
「ち、違うって!」
「でも、友さんとは昔付き合っていたんでしょう?他人とは少し違うような・・・」
「あわわっ!や、大和くん、それは・・っ!」
レオさんは、唇に指をあてて、『しーっ!』とジェスチャーをした。
「は?付き合ってねぇし!・・レオてめぇ!何、嘘ついてんだっ!!」
「あ、ははは〜!なんていうか、ご愛嬌?」
「ぶっ殺す!!!」
友さんがレオさんのところに行き、胸ぐらを掴んだ。
「レオさんは、友さんのことすごく大切なんですよ。」
2人がこちらを見る。
「なんていうか、友さんのこと、家族みたいな・・う〜ん、お兄さんみたいに思ってるっていうか・・・。だから、僕のせいで友さんが悩んでるのが悔しいっていうか、辛いっていうか、何とかしようとしたんですよ、きっと。違いますか?」
「大和・・・おいてめぇ、本当なのか?」
依然として胸ぐらを掴みながら、レオさんに問いかける。
レオさんは、俯いたままだ。
「・・だって、友は・・・いっつも仕事とかで俺のワガママ一杯きいてくれたし、だから、俺も友のこと助けたかった。」
すると、レオさんはゴソゴソと自分の服から
ICレコーダーを取り出した。
「これ・・・聞かそうと思って。友に、安心して欲しかった。大和くん、すごくええ子やから。・・・ごめん、友。大和くんも、ごめんなさい。俺、ほんまに2人がハッピーになればと思ってん。」
「レオさん・・・」
「・・ふん。つまんねーことするな。あとハッキリ言えよ、そういうことは。」
「うん・・ごめん・・・。あと、俺、人の恋人喰ったことなんか一回も無いで。」
「それは嘘だろ。昔仕事仲間に聞いたぞ。」
「そういう噂はよく流されんねん。大概女の子やねんけど、アプローチしても俺がなびかへんから、そういう噂で彼氏に言い訳するみたいやな。いちいち相手にしてられへんから、ほったらかしにしてたけど。」
「はぁ!?お前アホじゃねぇの!?ちゃんと否定しろよ!俺、思っきり信じてたわ!わ、悪かったな・・・。」
「あはは。そうやな、友に誤解されてんのはちょっと辛かったかな。」
「・・友さん、晩御飯にしませんか?レオさんも一緒に。僕、お腹空きました。」
「おう、そうだな。大和の好きな生春巻き買ってきたぞ。」
「俺もめっちゃ好き〜!」
「お前の分は無い。」
「なんでやねん!意地悪せんといてぇや!」
レオさんは、マテのまま動くことが許されないようだ。
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