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捨て身の攻撃 勇希side
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「お嬢様。」
「ねぇ、電話番・・・あら、なぁに?」
俺はさりげなく真田と女性の間に身体を滑り込ませた。
「ちょっと・・・・!」
「お嬢様。こちらの執事ばかりでなく、私のお相手もお願いできませんか?」
「あ、あらぁ・・・・!」
「おぉ・・・・本多くん、すごい・・・」
背後でボソリと真田が呟いた。
違うんだ、真田。
こんな女性に全く興味ないんだぞ?
なんならお前のがよっぽど可愛いし。
いやいや、それもなんか違うんだけど。
「そんなに、私に相手してもらいたいの?でも残念ね。私はこの可愛い執事さんがいいのっ。さ、どいて。」
この執事さんは可愛いけど、鬼みたいな恋人兼ボディガードがいるんだぞ。
そう言ってやりたい・・・
あぁ、しかし相手も思った以上に真田に興味があるんだな。
それはそれで、ちとマズイか。
「ほ、本多くん。僕、大丈夫だから。ありがとな。」
いや、俺が大丈夫じゃないんだよ真田っ!
「いいから下がってろ。」
「ちょっとぉ。執事さんが大丈夫って言ってるじゃないの。どいてよ〜〜。」
もうこれは、捨て身の攻撃しかない。
昔見た、従姉妹の少女漫画を思い出してー
俺は女性の手を取った。
そして、そっと口づけをしてじっと女性の目を見つめ、
呟いた。
「どうか、俺だけを見てください、お嬢様。」
周りから、キャーッ!、と黄色い声が聞こえる。
そんな中・・・・
「何だどうした?え?本多ってああいうのがタイプなの?」
「え?タイプって何、穴山くん。」
親友2人の呑気な話し声が聞こえてきた。
「気に入ったからあんなにアピールしてるんだろ、真田を押しのけてまで。」
「あっ、そうなのか。でも、あれだね、その・・、本多くんは年上の女性が好きなんだね。」
「・・・・ババ専とかいうやつか。」
「ババ・・・・そ、そんな言い方するの?でも、僕、応援するよ!」
「俺も!2人で応援してやろうな、真田!」
「うん!」
なんていい親友なんだ。
でもさ、よく考えろよ。
孫でも居そうなおばちゃんだぞ?
好きになる訳ねーだろ!!
バイト終了まであと半分。
俺のメンタルは、もつんだろうか・・・・。
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