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最悪な出会い
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なんでこんな哀しそうな顔なんだ。
兄ちゃんと小日向さんに失礼なことを言われてるのに、
僕はその人から目を離せない。
あまりに見すぎたのか、
「何か?」
と言って、こちらを睨んできた。
なんだかすごく痛々しいと思うのは、僕だけなのかな。
「す、すみません。コイツ、俺の弟で、無表情なんで、別に睨んでる訳じゃないんですっ!」
兄ちゃんが慌ててやって来る。
「ふ〜ん。そうなの?」
と、綺麗な人が俺に話しかけた。
笑ってるつもりなのかもしれないが、やっぱり痛々しい。
見ていられないな。
「・・・・・・・。
行こう、兄ちゃん。」
話しかけるのも気が引けて、出口へ向かう。
追いかけて来た兄ちゃんと一緒に出口へ向かっていると、
「チッ、クソガキが・・・。」
と、毒づく声が聞こえた。
口の悪い人だな。
ただ、そう思った。
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