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噛み合わない気持ち
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どうしよう。
手を引かれるままに来てしまった。
白鷺さんのマンション。
どうしよう・・・
ホント、何やってんだろ、僕。
いや、僕は介抱しに来たんだ。
そうだ。
終われば帰ればいいんだから。
白鷺さんに続いて部屋に入り、玄関を施錠した。
「気分どうですか?水、用意しま
話しながら振り向くと、すぐ後ろまで来て居た白鷺さんに、
突然抱きすくめられた。
腕の中で、ふわん、と香るのはお酒と何かの甘い匂い。
この甘い匂いなんだろ?
こないだも思ったけど・・。
あぁ、胸がドキドキする。
聞こえてるかな?
ちょっと恥ずかしいな・・
僕も触れたいな・・・
直立不動でいた僕は、白鷺さんを掴むかどうか悩んで
いた。
裾の先っちょだけでも・・
バレないように指をこっそり動かし始めると、
「あー、俺すげードキドキしてる・・・」
ピクッと動きが停止した。
また直立不動に戻る。
ドキドキ?
白鷺さんが?
「大和・・・」
考えてる時、白鷺さんが顔をあげて僕を覗き込んで
きた。
その目は吸い込まれそうなほど綺麗で、僕は目を
離すことができない。
言葉も出ない。
動けない。
ただ目の前のこの人を見つめるだけ。
そうすると、ゆっくりと白鷺さんの顔が傾き始めた。
ゆっくりゆっくり、
そのまま僕に近づいてくる。
唇が重なった。
その時、ようやく僕は自分の気持ちを理解した。
どうしよう。
この人のことが、好きだ。
どうしよう・・・
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