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近くて遠い
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セフレになった日から、白鷺さんには呼ばれていない。
苦しいけど、どこかホッとした気持ちもある。
ほら、やっぱり離れて行った、と。
離れられたら普通は悲しい筈なのに、どこか安心するん
だ。やっぱり自分は愛してもらえない、という評価が正し
かったんだと思えるから。
「性格悪いな・・・。」
自分に苦笑しながら制服に腕を通す。
朝食を摂って学校へ向かう。
あれから学校を早退と欠席ばかりしていた。
今日はなんとか1日いられそうだな。
そう思って教室のドアを開けた。
自分の椅子に座ると、
「真田くん。」
クラスの女子に声を掛けられた。
「はい。」
そちらを向くと、真面目そうな女子が。
「生活委員の集まりが今日あるみたいだから、委員会の教室にお昼休み行ってね。」
「分かった。ありがとう。」
そうだった。
生活委員にさせられたんだ。
去年はクラス委員にさせられて、大変だったから、今年は
辞退しようとしたら、代わりにこれをしろって先生に言わ
れたんだった。
生活委員は、ざっくり言うと生徒の身の回りのお世話みたいなもんだ。
うちの学校は転出入が多いので、主な仕事は転校生の対応。
あと、校内巡回で困ってる人が居たら相談に乗ると。
まぁ、便利屋みたいなもんだよ。
でもクラス委員よりかはマシだな。
そう思いながら昼休み、委員会へ向かった。
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