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最悪だ。
「ーでは、今年の生活委員副委員長は2年の真田くんに決定です。」
パチパチとやる気ない拍手をされる。
なんで僕が・・・まぁ委員長の言われる通りにしたらいいか。
「えー、委員長は3年生なので集まりにはほとんどこられません。実質、生活委員を動かすのは真田くんになると思いますので、よろしくお願いします。」
は?
なんだよそれ。
じゃあ最初から3年を委員長にすんなよ。
腹立ったけど、何も言えず俯く。
小さく溜息をついた。
「ただいま。」
「キャン!」
「竜巻!」
よしよしと頭を撫でる。
竜巻を連れて部屋に入る。
俺の足元をウロウロしている。
「竜巻・・・白鷺さんから連絡来ないんだ。もう、諒太さんって人と付き合い始めたのかな?ふふ、セフレとか言って、たった1回だけだったよ。」
自嘲気味に笑うと、
「キューン、キューン」
まるで慰めるかのようにすり寄ってくる。
竜巻を抱っこして、抱き締める。
「大丈夫だよ。竜巻は優しいね。俺には竜巻がいるから。
大丈夫、大丈夫だよ・・・」
僕は、自分に言い聞かせるように、呟き続けた。
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