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ご奉仕
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挨拶をしたものの、白鷺さんは驚いた顔をしたまま動かな
い。
あ、まずい。
図に乗ってしまった。
隠すなっていうのは、社交辞令だったか・・!
やっぱり僕の顔なんて見たくないよね。
好きな人に嫌な思いをさせたことが申し訳なく、
俯きかけると、
「わっ!」
腕を掴まれ、部屋に引き込まれる。
「ど、どうし・・・んうっ」
ドアに身体を押し付けられ、キスをされる。
「んっ、んんっ、あふっ、しらさ、ぎさ、むうっ」
なんとか押し返してどうしたのか理由を聞こうとするが、
唇を離した瞬間、また塞がれる。
それを何度か繰り返した所で、押し返すのを諦めた。
買ってきた荷物は足元に落ち、どちらかの足が当たるたびにカサカサと音を立てる。
僕はいつの間にか、彼にしがみ付いて熱いキスをただ
ひたすらに受け止めていた。
「んっ、はぁっ・・・白鷺、さん、」
ようやく離されたので、彼を見上げる。
彼は、一瞬ハッとした顔をして、僕の額と自分の額を
こちん、とひっつける。
「はぁ・・・。急にごめんな、大和。
息苦しかったよな・・・。
でも、お前が可愛いからだぞ・・・。」
か、かわい・・・・・・!!!
「な、何言って・・・・白鷺さん、目が、目がおかしいん
ですよ!」
「ハハッ。そうやって照れる顔も可愛い。
来てくれてありがとう。」
そう言って、ちゅ、と軽く唇に触れ、足元の買い物袋を
持って歩き出す。
「卵は入ってないよな・・」
とか言いながら。
あっ!
怪我人に荷物持たせて、どうすんだよ!
「荷物、持ちます」
そう言って追いかけるが、
「いいの、いいの」
と言って聞かない。
仕方ないので、黙って後に続く。
キッチンに入ってからは、黙々と料理をこなす。
晩御飯は、鶏肉の入ったシンプルなうどん、それと惣菜の
おひたしと、同じく惣菜の五目おにぎりだ。
炭水化物がやたらと多いような気がするが仕方ない。
こんなお粗末な食事なのに、
「うまそう!頂きまーす!!モグモグ・・・
あっ、美味いわ〜。」
と、喜んでくれる。
気を遣ってくれてるんだろうけど、それでも嬉しい。
食事を終えた後、買って来た食材について説明する。
「これは、朝食です。で、このお弁当はお昼に食べてください。あと、一応おやつも一通りあります。」
「おやつ・・・・」
「はい。大切ですよね。えっと、チョコと飴、キャラメル、スナック菓子、プリ
「ぶははっ!やまとっ、オマエ、〜〜〜っ、ほんっと、
可愛いやつだなぁ!!」
そう言って、頭をわしゃわしゃと撫でられる。
な、なんだこれは。
まだ説明終わってないし!
僕はボサボサになりつつある頭を抑えながら、
抗議した。
「や、やめてくださいっ、な、なんなんですかっ。」
「あははは。可愛いよ、大和、ホントに可愛い。」
また、わしゃわしゃと撫でられる。
何言ってるんだ。
貴方の方がずっと綺麗だし。
なんだろう。
僕が今まで生きて保ってきたペースが乱される。
足元が安定しないような、不安定な気持ちになる。
でも
でもそれが、
心地良いのは何故だろう。
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