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「では、ここで失礼します。」
「おう、んじゃまたな!」
そう言って駅まで僕を送ってから白鷺さんは帰って行った。
『また』なんて無いくせに。
今日で何もかもが終わった。
馬鹿みたいだ、浮かれて。
僕のための外食だって?
能天気もいいところだ。
「いらっしゃいませ〜」
別れ話を家ですると煩わしいから、個室のある店を選んだんだろう。
そしてもう家には来るなということだ。
「はい、カミソリ一点ですね、300円になります。」
僕との関係を解消することを了承した時、心からホッとした表情だった。
なんて虚しいんだ。
最初から分かってたのに。
「あ、おかえり大和。」
諒太さんとうまくいったんだろうか?
「兄ちゃん、竜巻の散歩お願い。」
「ああ、いいよ。」
もしかして、もう一緒に家にいるとか?
セフレを切るなら付き合うって条件だもんな。
「キャン!キャン!」
「お、おい、竜巻どうした?大和、こいつ散歩の時いつもこんなんか?」
「そうだね。気をつけて。」
・・・パタン
自室に入り、ドアを背にズルズルとその場にしゃがみこむ。
「はぁ、はぁ・・・」
うまく息ができない。
『セフレを解消しよう』
捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた捨てられた・・・・
僕は、白鷺さんに捨てられたんだ。
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