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「うっ、くっ・・・」
涙腺が壊れたかのように、涙が溢れる。
僕はそれを止めようともしない。
袋からカミソリを出す。
暗い部屋に、その刃だけがキラリと光る。
「捨てられたんだ、僕は・・・」
刃を左腕に当て、スッと刃を引く。
「っ!」
ピリッとした痛みが走る。
少し心が軽くなる。
「もう二度触れられないんだ・・」
軽くなったと思った心がまた重くなる。
ダメだ、まだダメだ!
もっと、もっと・・・
「つっ・・・!」
2度3度と腕を切りつける。
その度に最初よりほんのわずかに深く切る。
「はぁ・・・」
だいぶん、落ち着いた。
こんなことが解決策だとも、良いことだとも勿論思ってはいないが、これしかない。
僕が僕であり続ける為には、こうする他ないんだ。
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