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追い打ち
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その後僕はひたすらに走って家に帰ってきた。
「はい、薬。」
「ありがと〜、大和。ごはんできてるよ。」
「いらない。」
「え?何で?」
「いいから、いらない。」
自室に入る。
衝動的にカミソリを握る。
この勢いで切りつければ、結構な出血になるか。
でも、この衝動を抑えられない。
カミソリを振りかぶった瞬間、
「キュ〜ン」
足にふわふわとしたものが触れる。
竜巻だ。
「あ、たつ、ま、き・・・」
必死に飛びかかってくる。
まるで、この行為を止めろと言わんばかりに。
「うっ・・・くっ・・・うああああぁぁぁっっ!!!」
僕は竜巻の背中に顔を埋めて号泣した。
「たつ、竜巻っ!僕、見ちゃったんだ、白鷺さんが恋人といる所・・・、ううっ、幸せに、なって欲しかったけど、グズっ、でもっ、ううっ、やっぱり、辛いよぉっ!」
泣き崩れる僕を、竜巻はいつまでも慰めてくれた。
その時、パタン、とドアが閉められたことに、僕は気付かなかった。
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