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告白 友side
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デカイ家だな!
玄関から応接間のようなリビングとダイニングを抜け、
階段を上る。
竜巻の後を追うのに精一杯だ。
階段の上からは、早くしろと言わんばかりに竜巻が見下ろしてくる。
「ふぅ、上から、見下して、んじゃ、ねーぞ、竜巻っ!」
悪態をつけば、立ち上がって、尻尾がふわりと舞い、またその身を翻す。
階段を上りきると、廊下の一番奥の部屋の前に竜巻がいた。
音楽が大きくなってくる。
あの部屋に大和がいるんだな。
ノックしても聞こえないだろうし・・・、
中から、何か物音とか聞こえないかな?
ドアに耳を当てると、わずかに大和の声が聞こえる。
「うっ、グスッ・・白鷺さん、大好きですっ!!」
それが聞こえた瞬間、衝動的にドアを開けていた。
バタン!
「はぁ、はぁっ、・・大和、それ本当か?」
大和は一見すると勉強机に向かっているように見える。
でも、その顔は頰がこけ、目の下にはひどいクマがある。
全体的にもガリガリで、一目見てやつれていると分かる。
・・・そして、右手にはカミソリが握られており、むき出しの左手首には無数の傷が見える。
毎日、毎日、この部屋で自分の手首を切りつけたんだろうか?
独りぼっちで、どれだけ苦しかったんだろうか。
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