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恐怖 友side
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しばらくすると、大和は眠ってしまった。
寝室の扉を閉めて、リビングへ。
すると、インターホンが鳴った。
那智かな?
モニターには那智が映っている。
「入れよ。」
オートロックを解除し、玄関へ向かう。
間も無くエレベーターから那智が降りて来たので、
部屋へ招き入れる。
「はい、コーヒー。」
「大和は?」
「泣き疲れて寝ちゃったわ。」
「そうですか・・・」
いつもガサガサ騒がしい那智なのに、こういう時だからか
何も言わず出されたコーヒーを飲んでいる。
「ちょっと見てくる。」
寝室のドアを開けると、大和がピクリと動いた。
起きたのか。
ベッドに腰掛けて、声をかける。
「大和?那智が来たよ。お前のこと心配して。」
大和は布団から顔を出した。
「兄ちゃんが・・?」
「うん。俺が呼んだ。なんか大和の調子がおかしそうだから。」
「そう、ですか・・・」
「呼んでくるよ?」
「友さんも、居て下さいね・・?」
「うん、居るよ。」
するりと頭を撫で、那智の元へ行く。
「大和起きてたわ。」
「!そうですか!部屋へ入ってもいいですか?」
「当たり前だろ。お前の弟なんだから。」
那智を寝室へ連れて行く。
寝室の扉を開けると、大和は布団を抜いでベッドに座って
いた。
「大和。」
「兄ちゃん・・・」
「何かあったか?どうした?」
ガンガン聞くな、那智は!
「誰かに何か言われたか?それとも何かされたのか?学校の友達か?教師か?」
「兄ちゃん・・・ほ、本多・・・くんが・・・来た・・・僕、僕、転校生のお世話係だから・・・」
「ホンダ・・?ホ・・・本多か!?何だってこんなことに・・!同じクラスなのか?何か言われたか?」
「クラス、は、違う・・・けど、僕のこと、知って、るって、言われた・・。僕・・また・・殴られ・・・いやっ、嫌だ・・!ゆ、友さんっ!友さんっ!」
那智の後ろから見てた俺は、慌てて大和に駆け寄る。
「大丈夫だ、大和。俺が居るから。な?」
ハァハァと息を荒くする大和の背中をさする。
「はぁっ・・・はい・・・」
「なぁ、那智。大和しばらくうちに置いてもいいか?」
「えっ?う〜ん。まぁいいと思いますよ。じゃあ母さんには僕から言っときます。」
「いや・・・俺が直接伝えに行くわ。」
「え?」
「俺が、お前らの母親にお願いしに行く。」
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