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貴方と、共に 友side
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大和は甘えんぼモードに突入か・・・
大和は不安な時、少しでも離れるのを怖がる傾向がある。
あんな事があったんだから、仕方ないけどな。
「大和、じゃあ一緒にキッチン行こうか。一緒に作れば、ずっと側に居られるだろ?」
「・・はいっ。」
弱々しいながらも、嬉しそうについてくる。
だから俺は、手を繋いでキッチンまでの道を歩いた。
簡単な朝食を一緒に作って、食べる。
大和はスープとサラダを半分くらい、バゲットを少し食べていた。
思ったよりしっかり食べているように思える。
表情も、そんなに悪くない。
そんな調子で昼も夕方も部屋で過ごし、夜になった。
別々にお風呂に入り、リビングでまったりと過ごす。
ソファの上に並んで座り、大和は俺にもたれかかっている。
「大和。」
「はい。」
「・・学校、どうしようと思ってる?」
ビクッと大和の身体が揺れた。
突然だから驚いたんだろう。
でも、いつまでも逃げるわけにはいかない。
そして、長引かせるのも好きじゃない。
「あ・・えと・・・ぼ、僕・・・」
「うん、ゆっくりでいいぞ。お前はここでしばらく預かるって、お袋さんにも言ってあるから。ただ、学校をどうするかは、ちゃんと考えなきゃ、だろ?例え、辛くても、な?」
「はい・・・」
大和は、すぅはぁ、すぅはぁ、と深呼吸をする。
「僕・・・将来、やりたい事とかも無いし、行きたい大学も無い。学校には、ほ・・本多くんもいるし、もう、このまま、学校、辞めた・・ぃ・・・」
後半はかなり聞き辛いけど、やはり大和は中退を口にした。
「そうか・・・」
よしよしと頭を撫でる。
すると大和は勢いよくこちらを振り向き、俺の服を掴んだ。
「でもっ・・・・!僕、ちゃんと、バイトとかして、正社員の仕事とか探すから、それでちゃんとお金を渡すから、ここに、友さんの側に、ずっと置いて欲しい・・!」
「お、おい、大和・・・落ち着
「僕っ!!友さんと一緒に居たい!ずっと!!
僕っ、友さんに捨てられたら、生きていかれない!!
だから、高校卒業できなくても、僕に、失望しないで・・っ!お願い、僕を、嫌いにならないで・・・・!」
大和は必死にしがみついてくる。
何言ってんだよ、俺だって・・・・
「バカ・・・俺だって、お前がいなけりゃ生きてけねぇよ・・・大和・・・俺は失望なんかしないよ。どういう選択をしても、お前はお前だ。」
俺は、しがみついてくる大和を、強く強く搔き抱いた。
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