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戦いの火蓋
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学校に着いた。
いつも通りに校門を抜けて、自分の教室を目指す。
「おはよう。」
自分の席に座る。
本多くんとは違うクラスだから、ここにいれば安全だな。
「あ、真田、来たんだ。はい、プリント預かっといたよ。」
前の席の穴山くんがプリントの束をくれた。
「ありがとう。」
「真田、大丈夫か?」
「え?」
「なんか顔色悪そうだぞ。」
前々から、穴山くんは僕のことをよく心配してくれる。
友達がいない僕の、一番友達に近い存在だ。
「ありがとう。大丈夫だよ。」
「そっかあ?あ、そうだノート写す?」
「おーい、穴山ー!」
穴山くんを別のクラスの人が呼んでいる。
「ありがとう、今日中には返すね。」
「おう。」
そう言って穴山くんは教室の入り口に向かっていった。
すると、出て行ったはずの穴山くんの声がすぐそばで
聞こえた。
「真田。」
「ん?あれ、穴山くん出て行ったんじゃないの?」
「お前のこと呼んでる奴がいるぞ。」
僕のことを?
委員会のメンバーかな?
穴山くんの指差す方向を見ると、僕の全身が凍りついた。
そこには、こちらを凝視する本多くんがいた。
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