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戦いの火蓋
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「え!?ひどくない!?」
「あ、ち、違う、違う!そういう意味じゃなくて!」
穴山くんは、大袈裟に身体を仰け反らしてショックを受けた風だ。
「ま、薄々気づいてたけどな。真田は俺のこと友達と思ってねぇんじゃないかって。」
「うん。」
思っていた。
友達なんていないと、思っていた。
そんな僕と、穴山くんは友達だと思っててくれたの?
「いや、『うん』じゃなくて!!そこは否定しなきゃ!『友達だよ、穴山くん。』って言うとこだから!」
「あ、そうなんだ。トモダチダヨアナヤマクン。」
「ひどい棒読み!!」
「ふっ・・・あはははっ!何だよ、これ!あははは!」
「ホントだよ!何言ってんだろうな!ははっ!」
そのあと僕たちはファーストフードの店に入り、
僕は本多くんとのことを穴山くんに伝えた。
イジメを受けたことを話すのは、相手も負担かな?とは
思ったけど、僕のことを助けてくれて、
僕を友達だと言ってくれた穴山くんに、誠実でありたかった。
「・・ってことなんだ。だから、正直ちょっと怖くて。」
「そっかぁ〜。それなら怖いのは当たり前だよ。さっきは何ていってたの?」
「何か言おうとしてたけど・・・穴山くんが来たら黙っちゃった。・・僕のこと、まだ、痛めつけたいのかな・・・。」
「痛めつける・・・ん〜、どうかなぁ?だってさ、もう高校生だろ?イジメるとか、よっぽどの恨みでもない限り考えにくいと思うんだけど・・」
「そうなのかな。」
うーん、と2人で頭をひねる。
「よし、帰ろう。」
「急だな、真田!」
僕は穴山くんに改めてお礼を言って、友さんの待つ
マンションへ向かった。
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