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秋月を笑わせ隊 その2
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時間が変わって午後練前。
やはり隊員達は秋月を気にしてる。
そんな隊員達を気にする俺。
「天然ってどうすれば天然さを引き出せんの…?」
おっと…趣旨が変わりつつあるな…
「ホントに天然なの…?どんだけ話し掛けても天然って感じじゃねぇぞ…?」
「緒方も天然だからな…」
「天然記念物な俺!すごい!」
はい、今日も緒方は緒方ww
「俺もそれがいい!」
はい、井上も井上ww
「とっくにそうだから。そのまま博物館にでも展示されて来て。静かになっていい」
はい、瀬川は今日も辛辣ww
こいつらなんでこんなにテンポいいんだろwww
「落ち着いて考えろよ…天然発言を引き出すのは無理だろ…それが出来ねぇから天然なんだろ…?」
山梨のこの冷静さは発揮しどころが間違ってると思う。
そもそも自分達がやってる事が冷静さ欠いてるってとこになぜ気づかないのか。
「まぁ天然なのはそのうち分かるんじゃないか…?やっぱりコミュニケーション増やすのが一番だな…」
渡辺も。
言ってる事は最もだけど冷静になるべきとこはそこじゃねぇから。
根本が違ぇから。
あーほんといい後輩持った。
「普通に話してたら案外笑ってくれんのかな」
「田沼さっきテレビの話題で瞬殺されてたじゃん。普通に話せんの?」
緒方が無駄に冴えてるww
「テレビはあんま観ねぇだけかもんねーじゃん。違う話題ならいける気がする」
「よし!田沼GO!」
お、また田沼がチャレンジ。
「秋月」
「はい?」
「なぁ、秋月ってなにが好きなの?」
「高跳びです」
お、即答。
「他には?」
「空です」
「他には?」
「たまご蒸しパンが好物です」
「……マジで好きなの?たまご蒸しパンが?」
「はい」
「……萌えるわー…」
「……はい?」
「なんでもない…じゃあな…」
ダメじゃんwww
「たまご蒸しパンが好きらしい…」
「それ岡田に聞いただろ?!」
「なんの成果もないじゃん!」
「何しに行ったんだよ!」
めっちゃ怒られてるwww
「よし俺が行く!毎日秋月と話してるから!」
毎日秋月に話し掛けてるだけだから!が正解だけど今度は緒方。
つーかそれで笑ってくんないから笑わせ隊結成したんじゃねぇの?
山梨渡辺!冷静さ発揮しどころここだぞ!
田沼!ツッコミはどうした!
後輩達が面白すぎてマジ歓喜!
「なぁなぁ秋月!」
「なんですか」
「えっとさ!蒸しパンてレーズンは入った方がいい?」
「いえ、何も入ってないシンプルなのが好きです」
「シンプルか!確かにシンプルはいいよな!レーズンてブドウがシワシワになったやつじゃん?」
「はい」
「あれって古いからシワシワになんの?」
「……はい?」
「古いって言えばさ!図書室の匂い好き?」
「……はい?」
「俺ね!図鑑の匂い好き!なんか腹減ったな!」
やべぇwww
ツイート更新したいwww
アホの子緒方本領発揮なうwww
そして秋月本日一の無表情なうwww
「はー喋った喋った!」
「お前が一人でな!!」
「蒸しパンはシンプルなのが好きだって!」
「情報量は田沼と変わんないからね!!」
「レーズンいらないって!腹減った!」
緒方めげねぇwww
「お前らじゃ駄目だ!俺が行く!」
山梨行くんだ!
ちょっと楽しみ!
「秋月ぃっ!」
「……なんですか…」
山梨勢いあり過ぎ秋月疲れ過ぎwww
「お前笑えよ!」
ストレートに行った!
「楽しい事もないのに笑えません」
「お前はなにしてる時が楽しいんだ?!」
俺はお前ら見てる時ww
「高跳びしてる時です」
「高跳びしながら笑うのか?!」
「笑いませんね。本気なので」
「かっけぇなおい!お前緒方の事頼むぞ?!あいつ高跳びはすげぇけど普段おかしいから!」
「存じ上げております」
「よし!じゃあな!」
山梨www
「山っちも何しに行ったの?!」
「頼もしい後輩になる予感を得てきた!」
ドヤるとこじゃねぇよwww
「俺普段おかしくねぇし!」
「レーズンが古いブドウとか言ってる時点でおかしいんだよ!!」
田沼のツッコミが冴えて参りました!
「じゃあレーズンはなんでシワシワしてんの?!」
「乾燥させてるからだ!」
「乾燥?!じゃあラムレーズンは?!」
「じゃあって使い方間違ってるから!ラム酒に漬けてるからラムレーズンだろ?!」
「ラム酒…?って酒か!」
「そうだよ!」
「ダメだ酒は!俺達まだ高校生だぞ?!秋月にレーズンダメって言ってくる!」
緒方絶好調www
「そもそも秋月はレーズンないのがいいんだろ?!会話が成立しねぇ!!」
腹痛てぇwww死ぬwww
そしてまた時間は変わり秋月攻略チャレンジ三日目。
さすがの秋月も隊員達を気にし始めた。
次は何を言われるのかと逆に距離が空いてるように思える。
さぁどうする隊員達。
「もう追いかけ回すか…」
初っ端から不安しかない!
「箸転がせば?高校生は箸が転がっても笑えるお年頃って聞いた事がある!」
「井上…お前それ秋月の前で出来んのかよ…」
「出来る!ちょっと行ってくる!」
行くのかよ誰か止めろよ!
「秋月おはよー!」
「……おはようございます…」
無表情が崩れてるwww
怪訝な顔つきになってるwww
「ちょっとしゃかんで!」
「はぁ…」
「ちょっと見てて!」
「はぁ…」
しゃがんだ井上と秋月の前で箸がコロコロと!
なんだこの光景シュールでしかないwww
「どう?」
「……どうとは…」
「笑えないの?」
「……これでどう笑えと…」
至極真っ当な感想!
「高校生はこれで笑えるんだぞ?」
「……井上さんも笑ってませんよね…」
「……確かに!誰だこんな事言った奴!」
ここにもいますアホの子がwww
「全然笑えなかった!」
「だろうね!」
分かってんなら止めろよ瀬川www
なりふり構わなくなってきてるwww
「もう出してくしかないか…」
「出すのか…」
「遂にあれを…」
隊員達が持って来たビニール袋と紙袋を覗き込み始めた。
なにが入っているのか非常に気になる。
「秋月って何組だっけ…?」
「一年二組…」
「よし…昼休みに集合だ…一年二組行くぞ…」
なにする気だこいつら…
でも楽しそうだから俺も昼休み覗きに行こうwww
つづく
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