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秋月を笑わせ隊 最終話
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さて。
珍獣達と秋月を捕まえたもののどうしよう。
怪訝な顔つきで一切珍獣達に視線をやらない秋月。
こんな顔が出来たのかと驚く程に眉間にシワが寄っている。
怒られると思ってるのか俯き加減の珍獣達が勢揃い。
立場としては怒るべきだ。
冷静にならなくちゃいけない。
でもなれないんだ。
めっちゃ面白かったから。
目の前で俯く珍獣達が面白すぎるからwww
つーか俯く前にそれぞれ本来の姿取り戻せよwww
なんでそのまんまの格好で反省の色見せてくるんだよwww
「……あー…えっとその…お前らさすがにやりすぎたな…」
もっと見てたかったけど。
笑いを堪えるのがこんなに辛いとはwww
「……すみませんでした…」
馬が謝ってるwww
緒方っつーよりもはや馬www
「秋月ごめんね…」
瀬川wwwマジで瀬川www
そのタスキに書かれた文字が状況とリンクしてくそウケるwww
いやいや落ち着け。
俺は面白かったけど秋月にとってこの珍獣達の行動は問題ありだ。
ガツンと言わねばならぬ。
「いいか!うちの部は上下関係厳しくないのがモットー!仲良し大いに結構!でも一方的なのは仲良しともコミニュケーションとも言わない!ただの押しつけだ!」
「「「「「「はい…」」」」」」
「秋月、こいつらはお前と仲良くしないだけなんだ。嫌いにならないでやってくれ」
俺は珍獣達がもっと大好きになった。
「……嫌いになんてならないですけど…どんなコミニュケーションの取り方だって驚きました…」
でしょうね!
「今までこういうタイプの方達と知り合った事がないので…」
俺もだぞ!
「……まぁ…高跳びさえちゃんと出来れば俺はそれで…」
それはそれで問題ありなような…
性格に難あり?
いや、性格ってより高跳びにしか興味ないって感じ?
まぁまだ入部して二週間。
ちょっと様子見だな。
「とにかく秋月もこう言ってくれてる。適度に!適度に仲良くしてくれ!」
「「「「「「はいっ!」」」」」」
「よしじゃあ部活始まるから戻るぞ。お前らはそれロッカーにしまってこい」
つーかその馬やらマスクやらはどうするつもりだ?
この先の人生において使う時が来んのか?
つーかそろそろマジで本来の姿取り戻せよwww
完全に珍獣行列www
「あーあ…秋月が笑ってんの見たかったなぁ…」
「まぁ緒方ならそのうち見られるんじゃね?同じ高跳びやってんだし」
山梨はマジでなんで脱がないんだwww
キャラ違ぇだろwww
なんか吹っ切れたんかなwww
「だといいけどなぁ…呆れたような顔はたまに見るけど…」
入部したての秋月に早くも呆れられてるwww
「俺もっとダジャレ覚えてこよ!」
「いや、秋月にダジャレは通じないんじゃないか?一つもまともに反応してなかっただろ」
確かにwww
謎の合いの手入れてたしwww
こりゃ何気に秋月も面白い性格してるかもな。
これからがますます楽しみだ。
「色んなダジャレ調べて覚えてたのになー」
井上、お前数学の成績やべぇって言ってなかったか?
そんなの調べてねぇで勉強しろよ。
「あとは何覚えてたの?」
瀬川www
マジで夢に出てきそうなんだよお前のその格好www
「うんとね!教会に行くのは今日かい?あのバッターがんばったー。新しいものがあったらしい。つくしが出尽くした。ゴッホが咳をした、ゴッホゴッホ」
「しょうもな…俺でも笑えないから秋月笑わせるのは無理だね」
言葉は辛辣だけどあなたの見た目が辛辣ですよ瀬川さんwww
「あとはー、アルミ缶の上にあるミカンとか」
「……え、アルミ缶の上にあるミカン…?」
えっ…?
「「「「「「えっ…?」」」」」」
なんだ…?
なんで秋月食いついた…?
「……アルミ缶の上にあるミカン…アルミ缶の上にあるミカン…」
しかも繰り返してる…
どうした…なんか怖い…
「……アルミ缶の上にあるミカンって…!」
え???!!!
「「「「「「え???!!!」」」」」」
……………笑った…
秋月が笑った…
「……アルミ缶の上にあるミカン…ちょっとおもしろい…」
あ、もう無表情に戻った…
でも笑ったぞ。
確かに笑った。
アルミ缶の上にあるミカンで笑った。
「……井上…」
「……なに田沼…」
「もっとダジャレ言え…」
「えっ…これ以上思い出せない…忘れちゃった…」
「思い出して井上…脳みそつるんつるんなの…?」
「瀬川がひどい…」
「秋月!!」
山梨怖ぇwww
そんな勢いよく肩掴んだら秋月折れそう!
「アルミ缶の上にあるミカン!!」
しかも同じ言ったwww
「それもう飽きました」
秋月www
もう笑えないんだwww
笑いの波去るの早www
「ていうかどちら様ですか。緒方さんですか」
「俺はこっち!」
「あれ、じゃあ山梨さんか…どっちみち馬」
どっちみち馬www
ごもっともだけどどっちみち馬てwww
「ダジャレだダジャレ!みんななんか言え!」
「秋月聞いて!太陽を見たいよう!」
「いえ緒方さん、直接見ては危険です。その馬被ってても危険です」
秋月www
「ヅラといいづらい!」
「……え、もう…?田沼さん大丈夫ですか…」
心配されてやがるwww
そんで秋月物珍しそうに田沼の頭見るんじゃねぇよwww
「花と話す!」
「渡辺さんそれはちょっと…人のいない所でやった方がいいかと…」
渡辺も心配されてるwww
「店頭で転倒した!」
「……え、大丈夫ですか…」
瀬川も心配されてるwww
なんだこのアホくさい会話のオンパレードwww
秋月もなんなんだ?!
バカなのか天然なのか?!
優しいんだなって事は分かったけど!
「みんなが言っても笑わない!だから秋月を笑わせたのは俺だ!アルミ缶の上にあるミカン言ったの俺だから!」
「いや!ここまでの雰囲気に持ってきたのは俺の馬のおかげだ!」
「えっ山梨ずるい!俺も馬だもん!」
「いや!俺のマスクがピンクという意外性が一役買ってるはず!」
珍獣達が揉めだしたwww
「……戸倉さん…」
「ん?どうした秋月」
「二年生の皆さんていつもこんな感じなんですか…」
「……まぁ、今回はアホ全開だけど基本騒がしくてこんな感じかな。みんなすごくいい奴だぞ」
もう大好き。
「……そっか…いい人達のなのは分かるんですけど、勢いがすごくてちょっと怖いです…」
上目遣いにズッキューーーン!!
「俺は大人しくごく普通の日常を送りたいだけなんですけど…」
おいおいおいおい…
これはやばい…
破壊力がすげぇ…
やっぱこいつ可愛いわ…
顔はもちろんだけどなんか構いたくなる…
ここまでの様子を見るに天然入ってると見た…
「そのうち慣れますかね…」
クールビューティに潜む幼さ…
そうだよな…
ついこの前まで中学生だったもんな…
「秋月…」
「はい?」
「付き合ってくれ…」
「……どこにですか」
「俺と…」
「だからどこにですか」
「守ってあげたい…」
「……なに言ってるんですか」
「戸倉ぁーーっ!!さっさと二年生着替えさせろ!!」
「はっ!すみません監督!!俺はロリコンではありません!!」
「なに言ってんだ!!いいから早く部活始めろ!!」
「はい!!」
危ねぇ!!
これは危ねぇ!!
惑わされる!!
美貌とクールさと可愛さの絶妙なバランスに惑わされる!!
「お前ら行くぞ!さっさと着替えろ!」
「はいっ!」
「やべっ…戸倉さん怒らせちゃったかな…」
ごめん違う緒方!
これ誤魔化してるだけです!
15歳にして秋月魔性だろ!
秋月にガチ惚れする部員が出ない事を祈る!
おしまい
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