アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
同級生
-
━━早くこの生が終われば良いと思っている。
「マスダマサヒ?」
「そう、この学校に居る赤茶髪の奴が益田匡灯。見えないなにかと会話してるって噂」
「見えないなにかって?」
「幽霊とか、妖怪とか?とにかく益田匡灯と関わると祟られるってさ」
「ふーん?」
学校の廊下で男子生徒ふたりがそう会話していると、静かだった廊下がざわつき出した。
ざわついた先を見ると噂の人物が何食わぬ顔で歩いていた。
「あ、あれが益田匡灯?」
「そう。あれが益田匡灯」
通り過ぎていく彼を見て、噂を聞いた男子生徒が訊ねた。
「カッコイイじゃないか…」
「顔だけは一流なんだよねぇ」
「目だって、緑だった!」
「祖父さんがヨーロッパの出身らしい」
「……それなのに変な噂があるなんて、流した奴らが僻がんでるだけだろう!」
「いや、それだけじゃないのが益田匡灯だ」
「なにが」
「キミは転校してきたばかりだから知らないんだ。この街で益田匡灯という人物がどういう人物なのかを」
「……僕は彼と仲良くなって、噂を払拭させる!」
男子生徒は匡灯を追い掛けて行ってしまった。
もうひとりの男子生徒はやれやれと溜め息を吐いていた。
.
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
73 / 154