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ぴよぴよと鳴く雛鳥がなにを訴えているのか解らない九十九は膝を抱えた。
『神様』
「なんだよ?」
『解らないのは当然です』
「種族が違うから?」
『いいえ。きっと、同じ種族でもこの雛鳥の言っていることは解らないでしょう』
「は?じゃあ同族呼ぼう!」
『いいえ。神様それはこの雛鳥を危険に晒します』
「なんで」
『そういうものだからです』
「…じゃあ、なんで誰にも解らないんだい?」
『この雛鳥がまだ雛だからです』
「へ?」
獅子舞の言葉に九十九は素っ頓狂の声を出した。
『雛とは人間で言う赤ん坊です』
「あ、あぁ!そう言うことね!成る程」
『ぴよ!』
「なんだ、お前まだ乳飲み子か」
『ぴよ!』
「……え?じゃあ乳が欲しいのか?獅子舞、乳!」
『神様、我は元は石像故に乳は出ないです』
「だよね。雛鳥ってどうやって育つの?」
『……それは、鳥に聞いてください』
「それしかないか」
こうして、九十九と獅子舞は神社に迷い込んだ雛鳥を育てることになった。
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