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「で、相談なんだが…」
よっと匡灯が起き上がり阿像と吽像に向き合う。
それに阿像と吽像は首を傾げる。
「なぁに?」
「阿像と吽像って言うのも良いんだが、別の呼び方は無いか?」
「ああ、そうでしたね。まだ名前を聞いて居ませんでした」
「あ、俺は匡灯だ」
「俺、阿像!アスマ!」
「俺は吽像。ランドウです」
「…その名前は神が付けたのか?」
「うん!神様が付けたよ!」
「人の姿になれる前、獣の時に付けてくださった名前です」
阿像・アスマと吽像・ランドウが嬉しそうにそう話すので、匡灯もそうか、と頷いた。
「よし、帰るか」
「はぁい!」
「匡灯様、これからどうぞよろしくお願いします」
「…よろしくお願いします!」
深々と頭を下げたランドウを見てアスマも元気に頭を下げた。
それを見て匡灯はふたりの頭を撫でた。
勿論ふたりは疑問符をうかべた。
「匡灯様?」
「それはこちらの台詞だ。これからよろしく頼む」
「はい」
──この物語は、2体の獅子狛犬と出会った術者匡灯の式神になるまでの物語。
彼等がこの先、出会う者達の物語はまた別の話。
end
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