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『神様、その姿は?』
「ごめんね。獅子舞の知っている神様ではないんだ」
『え?』
「前の神は死んだ。そして、私が生まれた」
『何故、また』
「人間が私を再びこの地に生まれさせたから、かな?」
『……。前の記憶はないのですか?』
「獅子舞の記憶はなんとなくある」
『…なんとなくでも、嬉しいです』
獅子舞は身体を伏せにした。
「…獅子舞の本体、石像が傷付いているから完璧には出来ない私を許して」
『いいえ、こうして話を出来るようにしていただけて、嬉しく思います』
「ありがとう。それから、獅子舞に聞きたいことがあるんだ」
『はい』
「獅子舞の対について」
『……狛犬の狛藤?』
「狛藤…、それは今どこに居るの?」
『…先の人間との戦いで生き別れたので存ぜません』
「……そう」
神様は周りに居る妖達を見た。
『ソラオ、烏が戻って来れば事情が解るかも知れません』
「ソラオ?烏?」
『懐いた烏に神様が名付け、家族のように大切にしていた者です』
「そうか。では、待つとしよう」
『はい』
そして、ソラオが日没前に戻ってきた。
end
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