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「……」
『ランドウ?』
アスマは時計が壊れたことなど解らない。だからランドウが落ち込んでいるのにも首を傾げるだけだ。
「匡灯様に叱られてしまいます」
『えっ!どうして!?』
「時計を壊してしまいました…」
『?ランドウ、どうしたらいいの?』
「素直に匡灯様に謝りましょう」
『……うん』
それからしばらく、2体の間に会話は無かった。
だいぶ経ってから、アスマは口を開いた。
「ランドウ!遊ぼう!」
「……」
「お庭で遊ぼう!池の中になにか居るかも!」
「……」
「早く!」
「あ、ちょ…」
アスマは動かないランドウを引っ張り庭へと連れ出した。
益田家には、池がある。
しかし、その池にはなにも居ない。
「匡灯様はなにも居ないって言ったけど居るかもしれない!」
「アスマさんは」
「ん?」
「時計を壊したのはアスマさんです。何故あのようなことをしたんですか」
「…短い針が4に来れば匡灯様は帰ってくるって言った!だから4にしたかったの!」
「……」
アスマには時間の概念も無い。
本当に、自然に生きていた。
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