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壱人side
迎えに行くのを13時と伝えて、家へ行き
樹くんのお母さんには顔を合わせないように
と配慮してもらった。
樹くんの部屋に入った時、
樹くんを見て焦った。
長めの髪は顔が見やすいようにセット
されていて、ジャージじゃない服を着ている
樹くんの姿にドキッとした。
可愛い…
玄関を出ようと開けると立ち止まってしまった。
そうだよな…
丸3年近く家から出てないもんな。
この間みたいに拒絶されることを想像
しながら手を差しのべる。
恐る恐る手が出てきてキュッと握り返して
くれた。
なんか…まじ可愛い。
そのまま手を繋いで助手席に乗せる。
運転席に回って乗り込みシートベルト
をつけ、
「俺の決めた所でいい?」
「うん…大丈夫。」
相変わらず顔が暗いな。
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