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「じゃあ、行ってくるからな!なんかあったら絶対俺に電話しろよ、絶対だからな!」
「へぇへぇ、立ってたくないから早く行ってくんね。誰のせいで辛いと思ってんだ」
「ーーっ!!いいか、絶対だ!!!連絡しなかったらバイブ3本つってこんだまま外で飯食った後媚薬責めしてやる!!」
…こいつは玄関先でなんつーこと叫んでんだ。
まぁとりあえず
「いってらっしゃい、とっととカエッテキテネ」
襟首を掴んで、ネクタイが曲がるのは気にしない、ちゅとキスをする。首元にそのまま移して軽くマークをつければ
「あらー、今日は可愛いじゃん、どうした?」
得意げな笑みで問われる。俺は別に、とそっぽを向きながら答える。久しぶりのことだから少し照れくさくて、自分からしたはいいものの新の顔が見れない。
…バカか俺は…………
自分でもかなり呆れる。だけど俺の耳のすぐ下、頬と首元(新とは真反対の)からリップ音がした。
「お返し。それとも可愛い可愛い奥さんが超貴重なデレをくれたお礼か?」
「奥さんじゃねぇし。つか時間、タクシー呼んでんだろ、遅れるぞ」
「ハイハイ、じゃ、いってきます」
最後にもっかい、とデコに唇をあてた新はすぐに扉の前から消えた。
ったく、ここ、マンションだぞ。人に見られたらどーすんだ。アホ。
がちゃんと扉を閉めて1mほどの廊下を歩く。さっきまで新がいたダイニングキッチンに行きつけば、洗い物をしていないことに気がつく。ちなみに朝(昼?)飯はトーストとヨーグルトだった。さらにちなみに両方とも買い置き。
「さて………暇だな」
シンクに食器を運びぼやく。水音にかき消されるくらいの音量だった。
そーだ、と思いつく。
読みかけの本と、やりかけの論文があったはず。それを今日は片付けよう。明日は3つ講義あるから疲れるだろうし、あ…
「明日、って……」
マコトとの約束の日。
「…キャンセルしてぇ………」
腰痛いっつーの…もたないって……でも今度はちゃんとした客だしなぁ……
俺のバカ、なんで明日…
とりあえず今日は課題やろう、寝るのはその後、落ち込むのもその後。どーせ新は遅くなるだろうから夕飯も作んなきゃいけねぇし。
意外と暇じゃないな
また呟いて俺は食器の泡を落としていった。
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