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1学期 ・ その2
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「お前なんで写真部に入ったんだよ」
その日の活動が終った時、俺は問い詰めた。
「偶然ですよ、僕写真撮るの好きなんですよね〜」
「そんなわけあるか、お前このあいだ俺に何部か聞いてきただろうが、お前何を考えてる?」
「だから偶然ですって、じゃあ僕もう帰りますんで鍵よろしくお願いしますね」
「おい、ちょっ、待てよ!」
ーガタッ
気づくと部室にいるのは俺1人だけだった。
最高に気味が悪い。
あいつの顔を思い出すだけで腹が立つ。
あいつは何を考えてんだ…?
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「おし、今日は係と委員会を決める。ついでに明日から普通に授業も始まるからきちんと挨拶しとけよ」
「じゅんちゃん、もしかして明日から6時間!?」
「その通りだ」
「「「ええええ〜〜!!!!」」」
佐藤をはじめとする複数の生徒が一斉に悲鳴をあげる。
「うるせぇよ!じゃあ順番に決めてくぞ〜」
その後、多少のいざこざはあったものの無事に全ての委員会と係が決まった。
「さて、と。どんなやつがくるかな」
きっと2.3年は挨拶しにこないだろう。
挨拶しに来るのは真面目な1年生だけだ。
ついでに俺のクラスの社会係は佐藤とその友達が担当になっていた。
きっと俺の事を探すだろうから職員室に居てやるか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
こない。
もう30分は待ってる。
馬鹿みたいだな。放課後を無駄にしちまった。
周りの先生方には来てんだけどな〜。
「もう帰るか…」
ーガラッ
「桜井先生〜、お呼びですよ〜!」
来たッ!!
ってなに喜んでんだよ俺は。
挨拶に来ただけだろ。
「桜井先生?」
「はいはい、今行きますよ」
どうやら声の主は山口先生だったらしい。
「すみません、山口先生」
「いえいえ」
「で、今年は誰が係なのか…な」
思わず顔を見て固まる。
「どうも、桜井先生」
「…柳沢」
少し予想はしていたが、ここまでくると気味が悪い。
「今年の社会係になりました、柳沢と高橋です」
「あ、どうも」
「…よろしく」
高橋か、初めて見る顔だな…。
じゃなくて、今はそれどころじゃない。
「お前、いい加減にしろよな」
「え、なに?真ちゃん先生と仲いいの?」
これが仲良く見えるか、とりあえず高橋は無視だな。
「お前、明日の放課後部室に残ってろよ」
「…はい、もちろんいいですよ。お待ちしてます」
まだ3日、いや、もう3日。もう耐えられねぇ。
明日、決着をつけてやる。
「じゃあ気を付けて帰れよ」
「はい、さよなら〜」
「さようなら」
あいつはまたニヤニヤとした気持ち悪い笑顔で去っていった。
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