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1学期 ・ その3 告白
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「それで何の用ですか、先生」
翌日の放課後、写真部の活動が終わっても柳沢は約束通り部室に残っていた。
山口先生には俺が鍵を閉めると言って先に帰ってもらった。
「何の用だじゃねぇだろ、お前何なんだよ?」
「何がですか?」
「ふざけんな、お前なんでそこまで俺と関わる」
「…僕、実は知ってるんですよ」
「何を?」
「京助が先生に告白したこと、それよりも前から京助が先生のことが好きなのも知ってました」
「…それを弱味にして俺を脅すつもりか?なんのために?」
「いえ、脅すとかそんなんじゃないですよ」
「じゃあなんで…」
「…僕と京助、実はすごい仲悪くっていつもケンカばかりしてるんです。僕、そこまで頭は良くないんですけど殴ったりするようなケンカだったら勝てるんです。でも結局ケンカしてるのがバレたら怒られるのはいつも俺だけなんです」
真助は悲しい表情で語り始めた。
「親からしたら僕よりも真助のほうが大事なんですよ。頭もいいし、理解力、そして行動力がある。僕にはないものをあいつは全部持っている」
「…柳沢」
「だから僕決めたんです。あいつが手に入れられなかった先生を僕のものにするって」
「は?」
こいつもどうせ俺のことが好きとか言うんじゃないかって思ってた。
けど、好きとかそんなものじゃない。
俺は復讐のために利用されていたのか。
「先生、好き」
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