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腹痛、ですか?
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「でも友達が凄く困ってるようだし
なんとかしてあげたいと思うんです。
朝だって早く来たり、裏門から帰ったり
してて可哀想で」
「それはさぞかし大変だな。
ま、しっかり相談に乗ってやれよ?
……くっ」
それに気のせいか兄さんは
さっきからずっとお腹を押さえてる。
「兄さん?もしかしてお腹痛いの?」
「あ?ああ。悪いな、部屋戻るわ」
「大丈夫ですか?」
それで今日は話をあんまり聞いて
くれなかったのかもしれない。
誰だって調子悪い時は他人の話とか
耳に入らないのに引き止めたりして
ホント、馬鹿だな俺は。
「ゴメンナサイ、兄さん」
「いや……」
ただ、下を向きお腹を抑えた姿勢で
出ていく兄を心配しながらも
何故かその顔が笑っているように
見えたのが妙に不思議だった。
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