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親友の初恋
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「今、何て?」
「好きに……なってしまった」
「だ、誰を!?」
「あの人しかいないだろ」
四堂君は唇を噛みしめて辛そうに
そう告げた。
「もしかして……桐江、さん?」
「…………」
恐らくこの頃からだ。
四堂君がストーカー改め桐江さんの事を
アイツからあの人と言うようになったのは。
最初聞いたときは驚いた。
高校生の男の人が小学生の男子に
告白してきたことも。
のちにそれがあの桐江さんと
知った時はもうそれ以上に。
兄さんに事実を確認しても
そんな偶然あるんだなぁと笑うばかりで。
もしかして知っていたんだろうか?と
チラリと過ぎったけど。
「ええっと問題はないんじゃない?
そもそも向こうが先に四堂君を
好きだって言ってきたんだよね?」
フォローというより真実をそのまま
口にしたつもりだったのに
ますます四堂君は顔を歪ませる。
「本気じゃない。向こうは遊びだ」
「そんなこと」
“いっつも女を取っ替え引っ変えしてやがる。”
よぎる兄の言葉が
ずっと引っかかってはいたんだ。
だからこそ拭えなかった疑問を
この時初めて四堂君に問いかけた。
「じゃ何故そんなこと君に言ったの?」
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